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【海運市況】英国時間21日のバルチック海運指数は2日続落

 英国時間21日のバルチック海運指数は1874。前日比21ポイントダウンと2日続落(休所日を除く。以下同)。上昇を勝ち、下落を負けとすると年初来で95勝123敗6分け、勝率4割2分4厘1毛。

 バルチック海運指数はバルチック・ドライ・インデックスのことで「BDI」と略される。1985年の1年間の平均値を1000とするバラ積み船のスポット運賃の総合指数で、英国のバルチック海運取引所が世界の主要な4航路のスポット運賃相場を、船の大きさごとに聞き取り調査した平均値をベースに算出。英国時間の午後1時に発表している。

  英国時間 BDI  前日比

11月 1日 1912 ▲53

  同 2日 1859 ▲53

  同 3日 1817 ▲42

  同 4日 1784 ▲33

  同 7日 1766 ▲18

  同 8日 1759  ▲7

  同 9日 1802 +43

  同10日 1840 +38

  同11日 1835  ▲5

  同14日 1818 ▲17

  同15日 1846 +28

  同16日 1884 +38

  同17日 1898 +14

  同18日 1895  ▲3

  同21日 1874 ▲21

 BDIの年初来最高は10月14日の2173で、昨年、一昨年と比較すると半分程度の低水準である。年初来最低は2月4日の1043で、リーマンショックの影響が残る2008年や09年の最低よりは高いが、10年との比較では6割強にすぎない。

   BDI  年初来最高

 2008年 1万1793(5月20日。史上最高値)

 2009年   4661(11月19日)

 2010年   4209(5月26日)

 2011年   2173(10月14日)

 

   BDI  年初来最低

 2008年    663(12月5日)

 2009年    772(1月5日)

 2010年   1700(7月15日)

 2011年   1043(2月4日)

 BDIの年初来平均は1516。過去の年平均と比較すると、09年や10年の54~57%、08年の23%に過ぎない。年度初来平均は1575。

   BDI   年平均 最長連勝

 2008年  6390  9連勝(4月16日~同28日)

 2009年  2616 23連勝(4月24日~6月3日)

 2010年  2758 14連勝(8月5日~同24日)

 2011年  1516 11連勝(2月25日~3月11日、8月10日~同24日)

   BDI  最長連敗

 2008年  23連敗(7月11日~8月12日)

 2009年  21連敗(3月11日~4月8日)

 2010年  35連敗(5月27日~7月15日)

 2011年  19連敗(3月29日~4月26日)

 BDIを構成する主要なスポット運賃のうち、D/W(デットウエート。載貨重量)15万トン以上の大型船であるケープサイズは、前日比817ドル安の2万7523ドルと2日続落。

  英国時間   ケープサイズ   前取引日比

11月 1日 2万5298ドル ▲1371ドル

  同 2日 2万4145ドル ▲1153ドル

  同 3日 2万3374ドル  ▲771ドル

  同 4日 2万2939ドル  ▲435ドル

  同 7日 2万2892ドル   ▲47ドル

  同 8日 2万3458ドル  +566ドル

  同 9日 2万5547ドル +2089ドル

  同10日 2万7197ドル +1650ドル

  同11日 2万7188ドル    ▲9ドル

  同14日 2万6650ドル  ▲538ドル

  同15日 2万7433ドル  +783ドル

  同16日 2万8590ドル +1157ドル

  同17日 2万8795ドル  +205ドル

  同18日 2万8340ドル  ▲455ドル

  同21日 2万7523ドル  ▲817ドル

 年初来高値は10月25日の3万1998ドル。昨年、一昨年の年初来高値との比較では34~53%と低水準。一方、ケープサイズの年初来安値は2月28日の4567ドルと、リーマンショックが冷めやらない09年の水準をすら下回る。

 ケープサイズ   年初来最高

 2009年 9万3197ドル(6月3日)

 2010年 5万9324ドル(6月2日)

 2011年 3万1998ドル(10月25日)

 ケープサイズ   年初来最低

 2009年   8997ドル(1月2日)

 2010年 1万2073ドル(7月15日)

 2011年   4567ドル(2月28日)

 ケープサイズの年初来平均は1万4158ドル。年前半の落ち込みが足を引っ張り、昨年、一昨年の年平均と比べると、33~42%の低水準となっている。

 ケープサイズ    年平均

 2009年 4万2656ドル

 2010年 3万3298ドル

 2011年 1万4158ドル

 日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運大手3社は、日本時間4月28日に発表した期初のケープサイズ運賃想定を、同10月31日に以下のように再修正している。いずれも4航路平均で、足元の上昇を受け、前回修正値よりも3社とも下期見通しを上方修正している一方、上期の落ち込みが大きく、期初計画は下回る。

 通期想定    期初計画       今回修正値(前回修正値)  

 日本郵船   1万8750ドル 1万6416ドル(1万2152ドル)  

 商船三井   2万ドル     1万8900ドル(1万4900ドル)  

 川崎汽船   2万ドル     1万6925ドル(1万5400ドル)

 (注)「前回修正値」は日本郵船、商船三井が7月29日、川崎汽船が10月3日。川崎汽船の「今回修正値」は上期実績と下期見込みの単純平均

 下期想定  前回修正値    今回修正値

 日本郵船 1万5000ドル 2万ドル

 商船三井 1万8000ドル 2万5000ドル

 川崎汽船 1万8000ドル 2万1000ドル

 

 ケープサイズの最新時点での下期平均は2万7950ドル、年度初来平均は1万6415ドル。下の表は各社想定と実績との差である。「+」は想定よりも実績が上振れていることを、「▲」は想定よりも実績が下振れていることを示す。マイナスが大きいほど業績の下押し圧力に、プラスが大きいほど上押し圧力になる。第1四半期の平均は8709ドル、第2四半期平均は1万7138ドル。

 ケープサイズ    下期       通期 

   日本郵船 +7950ドル     ▲1ドル 

   商船三井 +2950ドル  ▲2485ドル

   川崎汽船 +6950ドル   ▲510ドル

 BDIを構成する他のスポット運賃のうち、D/W6万~7万トン級の中型船のパナマックスは、前日比75ドル高の1万4710ドルと7日続伸。パナマックスとは、パナマ運河を運航できる最大船型という意味。

  英国時間   パナマックス   前取引日比

11月 1日 1万5298ドル  ▲152ドル

  同 2日 1万5108ドル  ▲190ドル

  同 3日 1万4925ドル  ▲183ドル

  同 4日 1万4682ドル  ▲243ドル

  同 7日 1万4479ドル  ▲203ドル

  同 8日 1万4287ドル  ▲192ドル

  同 9日 1万4153ドル  ▲134ドル

  同10日 1万4078ドル   ▲75ドル

  同11日 1万4079ドル    +1ドル

  同14日 1万4095ドル   +16ドル

  同15日 1万4147ドル   +52ドル

  同16日 1万4265ドル  +118ドル

  同17日 1万4441ドル  +176ドル

  同18日 1万4635ドル  +194ドル

  同21日 1万4710ドル   +75ドル

 パナマックスの年初来最高は3月11日の1万7115ドル。昨年、一昨年の高値は3万ドル台だが、今年は2万ドル台に一度も到達していない。年初来最低は2月2日の1万0372ドルで、一昨年よりマシだが、昨年よりは低い水準。

 パナマックス   年初来最高

 2009年 3万5819ドル(11月19日)

 2010年 3万7099ドル(5月20日)

 2011年 1万7115ドル(3月11日)

 パナマックス   年初来最低

 2009年   3917ドル(1月19日)

 2010年 1万4711ドル(12月24日)

 2011年 1万0372ドル(2月2日)

 パナマックスの年初来平均は1万4012ドルで、昨年の年平均より1万ドル以上低い水準にある。一昨年と比較しても5000ドル以上低い。

 パナマックス   年平均

 2009年 1万9295ドル

 2010年 2万5041ドル

 2011年 1万4012ドル

 海運大手3社は、パナマックスの運賃想定についても、日本時間4月28日に発表した想定を、同10月31日に以下のように再修正している。前回修正値よりも、日本郵船と商船三井は通期、下期とも下方修正、川崎汽船は通期、下期とも上方修正。商船三井と川崎汽船が4航路平均、日本郵船が太平洋航路のみなので、水準的には、単純な3社比較は困難。

 通期想定   期初計画      今回修正値(前回修正値)  

 日本郵船   1万6500ドル 1万2697ドル(1万3095ドル)  

 商船三井   1万6000ドル 1万5200ドル(1万6200ドル)  

 川崎汽船   1万5000ドル 1万3800ドル(1万3425ドル)

(注)「前回修正値」は日本郵船、商船三井が7月29日、川崎汽船が10月3日。川崎汽船の「今回修正値」は上期実績と下期見込みの単純平均

 下期想定  前回修正値    今回修正値

 日本郵船 1万5000ドル 1万4000ドル

 商船三井 1万8000ドル 1万7000ドル

 川崎汽船 1万3500ドル 1万4250ドル

 パナマックスの最新時点での下期平均は1万5231ドル、年度初来平均は1万3766ドル。下の表は各社想定と実績値との差である。「+」や「▲」の業績に与える影響はケープサイズと同様だが、スポット運賃での運航比率が大きい分、感応度はパナマックスのほうが大きい。第1四半期の平均は1万3858ドル、第2四半期平均は1万2870ドル。

 パナマックス      下期       通期

   日本郵船   +1231ドル  +1069ドル 

   商船三井   ▲1769ドル  ▲1434ドル

   川崎汽船    +981ドル    ▲34ドル

 ケープサイズをパナマックスで割ったC/P比率は1.871倍と前日比0.065悪化し、目安の2倍台を下回った。ケープサイズはパナマックスよりも載貨重量が約2倍大きいことから、C/P比率は2倍が目安とされている。

       C/P比率  前取引日比

11月 1日 1.654倍 ▲0.072

  同 2日 1.598倍 ▲0.056

  同 3日 1.566倍 ▲0.032

  同 4日 1.562倍 ▲0.004

  同 7日 1.581倍 +0.019

  同 8日 1.642倍 +0.061

  同 9日 1.805倍 +0.163

  同10日 1.932倍 +0.127

  同11日 1.931倍 ▲0.001

  同14日 1.891倍 ▲0.040

  同15日 1.939倍 +0.048

  同16日 2.004倍 +0.065

  同17日 1.994倍 ▲0.010

  同18日 1.936倍 ▲0.058

  同21日 1.871倍 ▲0.065

 BDIを構成する他のスポット運賃のうち、D/W4.5万~5.5万トン級の中小型船のスーパーマックスは、前日比25ドル高の1万4463ドルで6日続伸。

 英国時間 スーパーマックス   前取引日比

11月 1日 1万5807ドル ▲202ドル

  同 2日 1万5533ドル ▲274ドル

  同 3日 1万5183ドル ▲350ドル

  同 4日 1万4903ドル ▲280ドル

  同 7日 1万4678ドル ▲225ドル

  同 8日 1万4228ドル ▲450ドル

  同 9日 1万3973ドル ▲255ドル

  同10日 1万3894ドル  ▲79ドル

  同11日 1万3844ドル  ▲50ドル

  同14日 1万3864ドル  +20ドル

  同15日 1万4053ドル +189ドル

  同16日 1万4177ドル +124ドル

  同17日 1万4309ドル +132ドル

  同18日 1万4438ドル +129ドル

  同21日 1万4463ドル  +25ドル

 スーパーマックスの年初来平均は1万4514ドルで、昨年、一昨年より低い水準にある。年度初来平均は1万4569ドル。

 スーパーマックス 年平均

 2009年 1万7338ドル

 2010年 2万2456ドル

 2011年 1万4515ドル

 スーパーマックスの年初来最高は3月24日の1万6854ドル、年初来最低は2月7日の1万1356ドル。昨年、一昨年との比較では、下値は底堅い一方、上値の重い展開が続いている。

 スーパーマックス 年初来最高

 2009年 2万6009ドル(11月20日)

 2010年 3万2528ドル(5月19日)

 2011年 1万6854ドル(3月24日)

 スーパーマックス 年初来最低

 2009年   4065ドル(1月8日)

 2010年 1万4311ドル(11月22日)

 2011年 1万1356ドル(2月7日)

  

(山田 雄一郎 =東洋経済オンライン)

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