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【株式・大引け】ギリシャのユーロ離脱懸念再燃、アジア株軟調、円高傾斜で3日ぶり反落。4カ月ぶりに8600円割り込む

 23日の東京株式市場は3日ぶり反落。大引けの日経平均株価は、前日終値比172円69銭安の8556円60銭。TOPIXは同11.76ポイント安の721.57。東証1部概算の出来高は19億1663万株、売買代金は1兆0920億円。ギリシャのユーロ離脱懸念が再燃し、アジア株が総じて軟調、対ドル、対ユーロとも円高に傾斜したことで3日ぶり反落。1月18日以来、4カ月ぶりに終値で8600円を割り込んだ。

 ギリシャのパパンドレウ前首相によるユーロ離脱に関連した発言により欧州債務不安が再燃。前日の米国株が軟調だったことから、日経平均は前場寄り付きから14円安で始まった。これが本日の高値となり、その後はアジア株市場の下落もあり軟調に推移、105円安の8623円で午前の取引を終えた。

 昼のバスケット取引は売り決め優勢と伝えられ裁定解消売りを誘発する状況となった。アジア株は総じて軟調で、香港ハンセン指数などの下げが目立った。日銀の追加緩和策の見送りは大方の想定どおりだったが、この影響で対ドル、対ユーロとも円高が進んだことから、後場の日経平均は下げ足を強めた。後場は128円安で始まり、先物で小口の売り物が膨らんだことから急激に下げ、14時48分には190円安の8538円まで突っ込んだが、これが本日の安値。その後も安値圏で推移し、1月18日の終値8550円以来の安値となる8556円で取引を終えた。

 東証の全33業種のすべての業種が値下がり。下落率トップは証券の3.12%。2位は日銀追加緩和が空振りとなった不動産が2.99%。これにガラス、その他金融、電気機器、非鉄金属、鉄鋼などが2.5%を超す下落率で続いた。

 東証1部の値上がり銘柄数は244(全体の14.5%)にとどまり、値下がり銘柄数は1366(同81.4%)にのぼった。残りの65銘柄が変わらずだった。

 個別銘柄では、経営再建策に対するNECの支援が不透明な状況のルネサスエレクトロニクスが年初来安値となる9%の下落で東証1部での下落率3位。ユーロ安影響でキヤノンや任天堂も年初来安値を更新。ほかに、外資系証券による目標株価引き下げのあったファーストリテイリング、HDDの在庫増と同業のシーゲート株の暴落影響の出たTDK、ほかにファナック、京セラ、ソフトバンクらが全体相場を押し下げた。

 一方、上昇銘柄では、下値不安の後退したPS三菱、増益見通しの出ている戸田工業、発行済み株数の4.7%に相当する自社株買いを発表した大阪製鉄。また、カプコンも「バイオハザード6」の販売期待から外資系証券が投資判断を引き上げたことを好感して上昇した。

 先物でヘッジファンドのものとみられる大口の売り物が出たことで需給悪化懸念が高まっている。特に安値を切り下げる段階では、担保不足が生じやすく、市場関係者からは追証の売りを警戒する声も聞かれた。このため、マザース市場など新興市場で特に下げが目立つ展開となっている。

 今後の注目点は、今晩開催されるEU(欧州連合)の首脳会議の行方。それを受けての為替の動向だ。輸出企業の想定為替レートは、対ドルで80円、対ユーロで105円が平均値とされる。足元1ドル=79円、1ユーロ=100円台の状況は、保守的な会社見通しに対する上方修正期待に水を差しかねないだけに、注目されるところだ。

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