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アジア各国の取引所との連携を強める米シカゴ・マーカンタイル取引所

 世界最大のデリバティブ(金融派生商品)取引所を運営するシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがアジア事業を拡大している。アジア・太平洋事務所長のジュリアン・ルノーブル氏にアジアでの事業戦略について聞いた。

--現在のアジア部門の陣容は。

/public/image/2012071201004341-1.jpg これまでCMEグループのアジア・太平洋地域の体制は日本が中心だったが、現在はスタッフが約40人。シンガポールを中心に、インド、韓国、ソウルなどにオフィスを構えている。これから香港、北京にもオフィスを開設する予定だ。

--アジア事業をどのように進めていくのか。

 まずはアジア各国の取引所とのパートナーシップを強めていく。CMEは85カ国と取引できる電子取引システム「グローベックス」で実績を積み重ねており、アジア・太平洋のチームには、さまざまな国籍のスタッフがいる。

 各国・地域の投資家のニーズを吸い上げ、トレーディングの動向をキャッチできる。そうした強みを活かし、アジアの投資家の投資やリスク管理のニーズに応えていきたい。

--日本でも新事業を立ち上げている。

 日本においては、1980年代から大阪証券取引所と付き合いがある。昨年には大証と業務提携を交わした。今年5月には大証が円建てのNYダウ先物を上場し、6月にはCMEが少額で取引できるミニ日経平均先物を上場した。

 またエネルギーに特化した店頭デリバティブ取引のクリアリング(決済保証)サービスも始めている。日本でも投資家に市場参加を促すさまざまな施策を手掛けていきたい。

--今後はどんな事業を進めるつもりか。

 具体的な商品などは言えないが、われわれの狙いは、あくまでも投資家にグローバル市場にアクセスしていただくことだ。CMEは株価指数、外国為替、コモディティといった、さまざまなベンチマーク商品を備えている。また、ブラジル、メキシコ、欧州、ドバイ、インド、韓国、マレーシアなどの取引所とパートナーシップがある。今後も世界各地の取引所とのパートナーシップを広げていきたい。そうして市場の流動性を担保し、投資家にグローバルなポートフォリオを構築することの魅力を訴えていきたい。

(聞き手:許斐健太 =東洋経済オンライン)

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