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中小企業円滑化法の再延長は否定、松下忠洋・新金融・郵政担当大臣

 自見庄三郎氏の後任として6月4日に金融・郵政担当相に就いた松下忠洋担当相は報道各社とのインタビューに応じ、中小企業円滑化法の今後の在り方や改正貸金業法の現状について語った。時限法で残り1年を切った中小企業円滑化法については、自見前担当相が13年3月を最終期限としたことを強調し、再延長の可能性を否定。金融機関のコンサル機能の強化など中小企業の出口戦略が重要だと述べた。

主なやりとりは以下のとおり。

--これまでの金融円滑化法の施策についてどう見ているか。

 自見大臣の時に来年3月までの最終延長と決めた。次は経営改革を成し遂げた中小企業が(改めて)出発できるような政策づくりに軸足を移していく。これがもっとも大事な目標であり、今後1年間かけて政策を練り上げていく。

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--円滑化が残り1年となる中、金融機関に求められる対応は。

 企業の経営改善策の提案や支援など、コンサルティング機能ができていない。中小企業だけでは改善の計画が作れず、将来展望もなかなか開けないだけに、金融機関がしっかりと一緒に考えて道筋をつくることが大事だ。今後、各金融機関の中小企業に対する具体的な支援方針についてヒアリングをきめ細かに丁寧にやっていく。

--政策パッケージとは具体的にどのようなものか。円滑化法に代わる新たな法案も視野に入れているのか。

 ひとつでも多くの中小企業に実効性のある再生支援が行われることを目指したい。具体的には、金融機関のコンサル機能のいっそうの発揮、企業再生支援機構や中小企業再生支援協議会との連携強化、事業再生ファンド設立の促進などがある。法律をどうするかということは検討課題になっていない。

--改正貸金業法の完全施行から2年経つ。野党からは見直しが必要との声もある。

 多重債務問題の解決を目指し、抜本的かつ総合的な対策として改正貸金業法が2006年12月に全会一致の賛成で国会で成立した。施行後の状況をみると、貸金業者から5件以上の借入がある人数は07年3月末で171万人だったが、12年3月で44万人まで減少している。多重債務者対策では相応の効果があったことは間違いない。現時点で制度について直ちに見直す点はないと見ている。

--改正郵政民営化法についてどうみているか。

 

 改正法による郵便事業会社と郵便局会社の合併で、分社化によるサービス低下が必ず改善される。合併後の新会社は届出で機動的な新規サービスの提供が可能になることから、サービス向上につながる効果もある。新しい制度の下で、過疎地も含めた全国津々浦々の郵便局でこれからも郵政3事業(郵便、貯金、保険)のサービスを一体的に提供して頂く。地域とともに発展する郵便局になることを強く期待している。

(聞き手:井下健悟 =東洋経済オンライン)

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