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【今週の相場&注目銘柄】海外不透明要因の増加でリスク・オフの傾向強まる中、日銀の緩和姿勢確認を待つ

 連休明け7日の東京株式市場は、日経平均株価は前週末終値比261円11銭安の9119円14銭、TOPIXは同20.81ポイント安の772.06の大幅安で引けた。東証1部の出来高は17億9459万株、売買代金は1兆1732億円だった。

 前週末の米国市場は、雇用統計などの経済指標が市場予想を大きく下回ったことでNYダウ平均が168ドル32セント安の終値1万3038ドル27セントと大幅安。加えて、7日早朝にフランス大統領選挙とギリシャ総選挙の結果が判明すると、外国為替市場で1ドル=79円台半ば、1ユーロ=103円台半ばまで円高が進行した。こうした米国市場の流れを受け、寄り付き前の外資系証券9社ベースの注文動向は、売り2100万株、買い1540万株で、差し引き560万株の売り越しだった。

 前場の寄り付きから売り先行で始まった本日の東京市場は、ほぼ終日全面安の展開。後場は13時過ぎから若干下げ幅を縮小する場面が見られたものの、引けにかけて再び売りが優勢となり、大幅安で取引を終えた。終値で9200円を割り込むのは2月14日以来、約3カ月ぶり。東証1部の値上がり銘柄数は109銘柄、値下がりは1516銘柄、変わらずは46銘柄だった。

 東証33業種では値上がりは空運(0.42%)の1業種のみ。値下がりは32業種で、トップは証券(マイナス6.18%)、次いで鉱業、保険、ゴムの順だった。個別株では、値上がり率上位にはフォスター電機、ルック、東京鐵鋼など。一方、1ドル=80円割れの円高を嫌気する形で輸出関連株が売られるとともに、グリーやディー・エヌ・エーなどソーシャルゲーム関連銘柄は一部のサービスについて「消費者庁が景品表示法に抵触するという見解を近く発表」との報道を受けて一斉に下落した。

 会員向けの「株式ウイークリー」誌最新号(5月7日配信号)で取り上げた6銘柄は、本日の相場では全体の下げに押される形で下落。5月第2週は、日本企業の決算発表が佳境を迎える。もともと海外投資家の売りが出やすい時期である上に、政治要因や為替相場などが不透明な状況であることから、日経平均は軟調な展開が続くことを想定し、円高の影響が比較的小さく、好業績が見込まれる割安な銘柄を中心に取り上げた。

 世界景気の先行きについては悪材料が再び目立ってきており「リスク・オフ」の傾向が続きそうだが、日本企業の業績動向を見れば生産の本格回復やアジア市場開拓、復興需要、堅調な個人消費など明るい材料が増えている。日経平均は下値のメドと見られる9100円台に入り、日銀の緩和姿勢の確認待ちとの声も聞かれる。目先は海外要因に振り回される相場が続きそうだが、好決算を発表した銘柄が物色される傾向には基本的に変化はないだろう。

(「株式ウイークリー」編集長 本多 正典)

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