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【株式・前引け】朝安の後、円相場上昇一服を材料に切り返し、日経平均は10銭高

 週明け12日午前の東京株式相場は乱高下した。朝方こそ反落して始まったが、円相場の上昇一服に加え、値頃感などからの買い物も入って急速に値を戻した。日経平均株価は前週末比10銭高の1万3615円29銭、東証株価指数(TOPIX)も同0.77ポイント高の1141.68で前場を引けた。お盆を挟む週でもあり、東証1部の出来高は概算で9億3470万株、売買代金は同7964億円ときわめて低調だった。

 前週9日の米国株式は反落した。決算発表の一巡による材料出尽くし感の台頭に加え、株価が高値圏にあることへの警戒感から目先の利益確定や持ち高調整の売り物が先行。NYダウは前日比72ドル81セント安の1万5425ドル51セントで終了した。

 一方、12日午前の東京市場は売り優勢の後、切り返す展開。朝方は取引開始前に内閣府が発表した4-6月の国内総生産(GDP)速報値が年率換算で前期比2.6%増となったのをきっかけに、外国為替市場で円高が進行。これを嫌気する形で株安が進み、日経平均は寄り付き直後には前週末終値比184円安の1万3430円まで突っ込んだ。4-6月期GDPが事前の市場予想の前期比年率3.6%を下回ったため、外為市場では「消費税増税が遠のき、日本の財政規律が損なわれる」との連想から、いわゆる「リスクオフ」の円買いの動きが強まり、対ドルでは一時、1ドル=95円台まで円高ドル安が進行。これを受けて、株式市場でも円高を手掛かりにした小口の先物売りなどがかさみ、現物もツレ安した。

 しかし、消費税の増税をめぐっては「先送りされたほうが景気や株価にはプラス」(外国証券)との指摘もあるなど、市場関係者の見方は対立。「日銀のETF(上場投資信託)買いへの期待も根強く、下値余地は限定的」(大手証券)との声もあり、円相場の上値が重くなるにつれて株価も下げ渋る格好となった。本日の中国・上海株式が値上がりして始まったことも支援材料になったと見られる。

 取引開始前の外国証券経由の売買注文動向は売り1050万株、買い860万株で差し引き190万株の売り越しとなり、2営業日ぶりに売りが買いを上回った。

 業種別では東証1部33業種のうち、19業種が上昇。値上がり率トップはゴム製品で以下、非鉄金属、空運の順だった。前週末に好決算を発表した東京海上ホールディングス、MS&ADインシュアランスグループホールディングス、NKSJホールディングスなど大手損害保険株が軒並み高く、コマツ、日立建機、ファナックといった中国関連の主力銘柄も値上がりした。個別には前週末の4-6月期決算発表で2014年3月期通期の営業利益見通しを従来の190億円から195億円へ上方修正したシチズンホールディングスが一時、値幅制限の上限のストップ高まで上昇するなど大幅に値上がり。渋谷工業、日本カーバイド工業なども買われた。半面、1?\xBC\x94業種が値下がり。証券・商品先物、不動産、その他金融などが売られた。みずほフィナンシャル・グループを筆頭にメガバンク株も小甘く、個別には4-6月期営業利益が前期比約47%減になったことを前週末に発表した日精樹脂工業が大幅安となったほか、ソフトバンク、ケネディクス、横河電機などが下げた。

 

 消費税の増税の行方を左右する4-6月期GDPについて、多くの市場関係者の関心はすでに9月9日予定の改定値発表へ移ったとみられ、午後の取引ではさほど材料視されることもなさそう。夏季休暇に入った市場参加者も少なくないもようで、今週に入って市場エネルギーは一段と細った感がある。このため、午後も目先筋の売買主導で方向感を欠く展開が予想される。

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