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1月の工作機械確報値は974億円と26カ月ぶりに前年割れ、ただ水準は依然高く次月以降は増勢か

 日本工作機械工業会が15日発表した1月の工作機械受注額(確報値)は、前月比16.0%減、前年同月比6.9%減の974億円だった。円高を受け、国内顧客向けの案件成約に遅れがみられるほか、海外では12月に獲得した期末の駆け込み受注やスポット受注が剥落。単月の受注額として26カ月ぶりに前年同月比マイナスに転じた。

 内需は前月比21.1%減、前年同月比11.8%減の279億円だった。長引く円高によって国内製造業の投資意欲が鈍化、一部で案件成約までの期間が長期化しているという。業種別にみると「一般機械向け」と「自動車向け」が大幅に減少。「自動車向け」は「完成車向け」と「自動車部品向け」がともに減少し、3カ月ぶりに100億円を割り込んだ。

 

 外需は前月比13.8%減、前年同月比4.7%減の695億円だった。「北米向け」は一般機械やエネルギー、建機関連が堅調に推移しており、前年同月比プラスを維持。一方、「欧州向け」は債務危機問題にユーロ安が重なり、25カ月ぶりの前年同月比マイナスとなった。

「アジア向け」は東南アジア向けがタイ洪水からの復旧需要によって好調に推移したが、春節で稼働日の少なかった中国向けが前月を大幅に減少した。日工会の聞き取り調査によると、1月の受注額のうちタイ洪水の復旧に関連するものは約40億円。電機精密向けの復旧需要が沈静化する一方、自動車関連などでは引き続き設備の入れ替えが発生しているもようだ。

 横山元彦会長(ジェイテクト会長)は同日開いた会見で、「1月の受注額は当初の予想を下回ってはいるが、依然として高水準で悲観するべきものではない。(会員企業の翌月の見通しを調査した)短観の指数も改善しており、2~3月は受注が増えると期待している」とコメント。国内受注の減速については、「国内には償却期間を過ぎた設備や、リーマンショック以降更新されていない設備がまだまだある。これらの潜在需要をいかに掘り起こすかが今後の国内受注のカギになる」との見解を示した。

(小河 眞与 =東洋経済オンライン)

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