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【株式・大引け】売買低水準ながら、先物買い、新規投信設定などで反発

 29日の東京株式市場後場は、前場に引き続き値を上げた。日経平均株価は一時1万5137円58銭まで上げたあと、1万5121円15銭(前日比235円4銭高)の大引け。前日の下げ幅238円70銭にはやや満たなかったものの、ほぼ値を戻した格好だ。TOPIXも前日末比20.24ポイント高の1547.75と上昇した。  買いを牽引した要因としては、昼の立会外株バスケット取引が1087億円成立し買い決めがやや優勢だったうえ、前場に引き続きて小口の先物買いが入り主力株中心にじりじりと値を上げる展開となった。インド、韓国、台湾などのアジア市場が軒並み上昇に転じていることも安心材料につながった。さらにフィデリティの「日本アジア成長株投信」(設定上限1000億円)を筆頭に大型の新規投信の設定日が29、30日に集中していることも、買い安心感を誘ったと見られる。29日が3月決算会社(1531社)の株主総会の集中日だったことも「悪材料が出ず、どこともなく株価が上がる要因」(市場関係者)だったという見方もある。  ただ、出来高は依然として低水準で、東証1部出来高概算が14億2874万株と薄商いとなった。ただ、売買代金は2兆0903億円と2兆円を超しており、売買単価の上昇は機関投資家主導の相場展開を印象づける。基調としては、今晩発表になる米FOMC(公開市場委員会)の利上げ幅と米国の金利政策の動向や景気展望についての見解を待ちたい、という投資家の基本姿勢は変わっていない様子。  業種別では、33業種のうち31業種が上げるほぼ全面高の展開。米国での石油製品在庫の減少を受けた原油先物高から、新日本石油、富士興産、国際帝国石油ホールディングなどの石油関連への買いが目立つ。つれて、三井物産、三菱商事、伊藤忠といった商社株も上げた。また、ユーロ高を受けキヤノン、ニコン、オリンパス、リコーなどの精密機器銘柄が軒並み上昇した。個別では、産廃大手で業績好調、リサイクル燃料という材料もあるダイセキ、外資系の投資判断評価が引き上げになったJオイルミルズなどが買われた。  今日発表になった5月の鉱工業生産指数は、市場予想値中央値を下回ったものの、先行き堅調さが見られたことで市場ではポジティブに受け止められたもよう。引き続き、明日30日に発表になる消費者物価指数(CPI)、翌週3日に日銀短観の内容も注目されるところだ。

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