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【株式・大引け】大幅続落だが、引けにかけ急速に下げ渋る

 29日の東京株式市場は2日続落。日経平均株価は前日終値比274円66銭安い1万6012円83銭、TOPIXは同27.05ポイント安の1557.55で引けた。  後場寄り直後には、アジア市場が軒並み下げていることも嫌気され、先物、現物の大口売り注文に押される形で、前場の終値(日経平均で422円62銭安)を下回る1万5830円28銭(同457円21銭安)まで突っ込んだ。ただ、その後は為替が対ドル、対ユーロともに円安基調に修正されたことを受け、じりじりと買い戻されて急速に下げ渋り、引け値は1万6000円台を回復した。下げ幅は縮まったものの、積極的な買い材料に欠ける相場展開は変わらず。信用収縮不安や住宅価格の下落が米国景気に与える影響を見極めたいという様子見気運が根強い。今日から実質的には9月相場入りしたが、8月末が接近しているということもディーラー筋の動きが鈍い要因として指摘されている。東証1部の出来高は概算で16億9141万株、売買代金は2兆4150億円と、依然として低調な商いが続いている。  東証33業種は全業種で下落。とくに、その他製品、ゴム、機械、ガラス、その他金融などの下落幅が大きかった。東証1部市場の値上がり銘柄数は166に対し、1490銘柄が値を下げた。全面的な下落相場だったが、新高値をつけた銘柄は中部飼料、シークス、アロカ、パイロットコーポレーションなど。いずれも業績堅調のうえ、逆日歩銘柄という点が共通項となった。またカカクコム、明治製菓、サッポロホールディングなど、証券会社が投資判断を引き上げた銘柄も値を上げた。  薄商いの中、米国の株式市況と為替相場の動きに翻弄される市況が続いている。市場関係者からは、8月7日のFOMCの議事録が、金融市場が混乱する前だったにもかかわらず、住宅市況の調整等が米国の経済成長へのリスク要因となることを指摘していることから、「市場の注目点が、利下げ期待を通り越して、景気悪化懸念へ軸足を移しているのではないか」(大手証券)という声も聞かれた。また、バーナンキFRB(連邦準備理事会)議長が31日に米ワイオミング州の住宅関連のシンポジウムでの講演することから、そこで米国の住宅市況について最新の判断が示されるのではないか、といった観測もでていた。

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