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【株式・前引け】米国株反落受けても2日続伸。ただ上値は重い

 15日の東京株式市場前場は2日続伸。日経平均株価は前日終値比52円53銭高の1万5552円09銭と小幅ながら値上がりした。前日の米国株式市場は小幅反落したものの、主要通貨に対して円安方向に振れた外国為替市場の動向や、11月初旬から続いた株価下落で東京市場自体に割安感が出ていること、朝方の外国証券(13社ベース)経由の注文が金額ベースで買い越したとの観測などが好感されたと見られる。TOPIXも前日比13.99ポイント高の1511.70で引けた。  前日の米国株は方向感に乏しい展開だった。米証券大手、ベアー・スターンズが発表したサブプライムローン(信用力が低い個人向け住宅融資)関連の損失額が市場予想より低めだったことを好感する買いなども入ったが、同日発表となった10月の米国小売売上高の伸び率が鈍化したことから個人消費の減速感が懸念されたことなどが嫌気され、引けにかけては下げ幅を急速に拡大した。  一方で、朝方の外国為替市場は、ドル、ユーロに対して円安方向で推移。寄り付き前の外国証券経由の売買動向は、売り2810万株に対し買い2800万株と、小幅ながら株数ベースでは11営業日連続の売り越しだったが、「金額ベースでは買い越しとなったもよう」(国内証券)。  こうした流れを受け、日経平均は同36円79銭高の1万5536円35銭で寄り付いた。その後、9時44分には同8円15銭安の1万5491円41銭と、前日終値を下回る場面もあったが、「1万5000円を下回ると年金基金などが即座に買いを入れる」(市場関係者)展開で、10時27分には同87円75銭高の15587円31銭まで値を上げた。  東証1部の出来高概算は8億9141万株、同売買代金は1兆1412億円と売買は低調だった。  東証33業種別の動向では、値上がりしたのは29業種。騰落率トップは保険、2位は鉄鋼。卸売業、石油、ガスなどの上昇も目立った。一方、下落はゴム、その他金融、倉庫、輸送用機器の4業種。  個別銘柄では、値上がり率トップは大日本コンサルタント。パトライトは、創業一族が発表したTOB(株式公開買い付け)が好感されて値上がり率5位に顔を出した。そのほか、ダイキン工業が9月中間決算の好業績や増配を好感して買われた。同じく9月中間決算が好調だった博報堂DYホールディングス、14日に増配を発表したシンニッタンなどの値上がりも目立った。なお、サブプライム関連の巨額損失を発表したみずほフィナンシャルグループは上昇。「悪材料はひとまず織り込んだ格好。売られすぎていたので買い戻された」(市場関係者)。  一方で、値下がり率トップはジャスダック上場のVSN。14日の業績予想下方修正が嫌気されたようだ。ヘラクレス上場のゼンケンオール(値下がり率2位)、ジャスダック上場のエスケーアイ(同3位)の下落幅も大きかった。このほか、通期予想を下方修正した丸大食品、大手証券が投資判断を引き下げたトランスコスモス、偽装建材問題に揺れる東洋ゴム工業などの下げも目立った。  前場の東京株式市場は続伸したものの、前日に小幅反落した米国株の動向や、依然としてくすぶるサブプライム問題の懸念を受け、上値は重たい展開。「日本株はテクニカル指標面では売られすぎのゾーンにある」(市場関係者)という理由で自律反発の買いも入っているとの見方はあるが、上昇力には乏しい。午後は昼のバスケット取引、アジア株式市場、外国為替市場の動向が注目される。

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