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【株式・前引け】米国株大幅安、円高受け、日経平均は大幅反落

 27日の東京株式市場の前場は、大幅反落。輸出関連、内需関連とも主力株が軒並み下落し、日経平均株価は前日終値比320円34銭安い1万4814円87銭と再び1万5000円を割り込み、TOPIXも同31.21ポイント安の1435.82で引けた。  下げの要因となったのは、昨日の米国株式市場が、NYダウで前日比1.8%下落の1万2743ドル44銭と、4月16日以来の安値となったほか、ナスダック、S&P500などの主要市場も軒並み下落したこと。加えて、為替も1ドル107円台前半へ円高が進行したことも嫌気された。東証1部の出来高は概算で8億7664万株、同売買代金は1兆0896億円だった。  昨日の米国市場は、英国最大の金融機関HSBCが、資金調達難に陥っている傘下のファンド2社に対し4.8兆円相当の緊急資金供給枠を新設したこと、シティバンクグループが大規模な人員削減に踏み切る可能性があると報じられたこと(シティは否定)などが材料となって大幅に下落。米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題を引き金とする信用収縮懸念が、引き続き市場心理を冷やす結果となった。  さらに、東京市場にとっては需給面の不安も根強い。朝方の外国証券13社ベース経由の売買注文状況は、4250万株の売り注文に対し、買いが3620万株と、金額ベースでは昨日に続き買い越しとなったと見られているが、株数ベースでは18日連続の売り越しで、連続記録を更新。ヘッジファンドなどの外国人投資家の日本株離れが顕著になっている。  業種別の動向を見ると、東証33業種中、上昇したのは水産農林、鉱業の2業種のみ。残りはいずれもマイナスで、とくにその他金融、不動産、鉄鋼、非鉄、卸売、精密、銀行などの下落幅が目立った。トヨタ、ホンダなどの輸出主力株が軒並み下げる中、上昇が目立ったのはソニー。ドバイ系政府ファンドによる同社株取得の動きが機関投資家の買いを誘発したもよう。また、個人向け通販に参入と報じられたアスクル、投資判断引き上げでAOCホールディングやTHKなどが上げる一方、業績悪化のテイクアンドギヴ・ニーズやキューソー流通システム、飯田産業などの下げが目立った。  市場では、テクニカル面では買いゾーン、予想配当利回りなどで見ても割安感があるものの、マーケット全体に影響を与える信用収縮、円高等の要因が晴れない限りは上値を追いにくいとの理由から、「年末にかけても日経平均1万4500~1万5500円のレンジでの推移となるのでは」(大手証券)という声が聞かれた。

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