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【株式・前引け】買い戻し一巡で反落。「ドテン買い越し」は時期尚早

 9日午前の東京株式相場は買い戻し一巡感が強まり反落。日経平均株価は前日終値比185円43銭安の1万2439円03銭、東証株価指数(TOPIX)は同21.44ポイント安の1194.97で取引を終了した。東証1部の出来高は概算で7億9790万株、売買代金は同8723億円と低水準だった。  前日の米国ニューヨーク株式は2つの住宅公社への公的資金注入を柱とする救済策発表を好感して大幅高。ダウは前週末比289ドル高で引けた。  これを受けた9日の東京市場では、取引開始前の外国証券経由の売買注文は差し引き650万株の売り越し(買い2040万株、売り2690万株)。前日の急騰に伴って「目先の買い戻しが一巡した」との見方が強まって寄り付き後も売り物が先行する展開となった。日経平均は10時過ぎに一時、前日終値比200円を超す下げ幅を記録。その後も安値圏で推移し、午前の取引を終了した。外国為替市場で1ドル=107円台まで円高ドル安が進行したことも嫌気された模様だ。  業種別では33業種のうち、31業種が値下がり。海運、卸売り、保険などの下げが目立った。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループといった大手銀行株も反落。ソニー、TDK、京セラ、ホンダ、キヤノンなど輸出関連の値がさ株も売られた。東芝、三菱電機なども軟調。「2008年4~9月期のLSI事業が50億円前後の営業赤字になりそう」と一部で報じられた富士通も下げた。  一方、水産・農林、ゴム製品の2業種が値上がり。個別には09年3月期に2期ぶりの復配に踏み切ることを発表したニチアスが値を飛ばした。  米国政府が2つの住宅公社に対する公的資金注入を決めたことでひとまず同国の金融不安は薄らいだが、その根底にある住宅価格の下落に歯止めがかかったわけではないうえ、世界規模での景気後退観測も勢いを増している。「買い戻しから“ドテン買い越し”に転じられるような状況ではない」(みずほインベスターズ証券投資情報部の石川照久部長)といった声も聞かれた。  市場では、9日からウィーンで開かれる石油輸出国機構(OPEC)総会や11日発表予定の7月機械受注統計などの結果を見極めたいとのムードも強く、午後の取引では積極的な売り買いが手控えられる公算が大きい。ただ、週末12日には株価指数先物・オプションの特別清算指数(SQ)算出を控えており、仕掛け的な先物の売買に現物が大きく振り回される可能性は残る。

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