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【株式・大引け】アジア株安や円高嫌気し反落、前日大幅高の反動安の側面も

 9日の東京株式相場は反落。日経平均株価は前日比223円81銭安の1万2400円65銭、東証株価指数(TOPIX)は同24.82ポイント安の1191.59で取引を終了した。東証1部の出来高は概算で17億8550万株、売買代金は同1兆9963億円だった。  日経平均は午後に入ると一段安となった。午後2時過ぎには一時、300円近くまで下げ幅を拡大する場面もあった。香港、韓国など他のアジア市場の株価が値下がりし、外国為替市場でも1ドル=107円台前半まで円高ドル安が進行。これらを材料に「仕掛け的な色合いの濃い先物売りが出た」(東洋証券の児玉克彦シニアストラテジスト)という。現物も先物にツレ安する展開となった。ただ、「それ以外には目立った売り買いも乏しく」(みずほインベスターズ証券投資情報部の石川照久部長)、売り一巡後は安値圏でのモミ合いに終始した。  業種別では33業種のうち、30業種が値下がり。世界景気の減速観測の高まりを背景に日本郵船、商船三井、川崎汽船などの海運株や、最近の国際商品市況の軟化を嫌気して三井物産、三菱商事などの商社株が売られた。新日本製鉄、ジェイエフイーホールディングスなどの大手鉄鋼株も軟調。ソニー、京セラ、東京エレクトロンといった値がさのハイテク株や、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループなどの大手銀行株も下落した。  こうしたなかで、水産・農林、ゴム製品、医薬品の3業種が値上がり。個別では今期2期ぶり復配を発表したニチアスや、アゼル、太平洋金属などが出来高を伴って上伸した。  三菱UFJ証券の藤戸則弘シニア投資ストラテジストは、「8日の米国株式の反応を見て、(先だって取引が行われた)同日の東京株式の上昇は行き過ぎだった、とのムードが強まったのではないか」と推測する。8日の米国市場ではニューヨークダウが前週末比289ドル高と2.6%の大幅上昇。これに対して、ハイテク株のウエートが高いナスダック総合指数の値上がり幅は同13ポイント強と0.6%の上昇にとどまった。これを受けて世界規模の景気減速に対する警戒感が再燃、9日の東京株式の反落につながったという面もありそうだ。  米国政府は2つの住宅公社への公的資金注入を決定したが、住宅ローン担保証券(RMBS)などの価格安定に寄与することはあっても、民間金融機関の信用不安を完全に払拭するための処方箋にはならないだろう。折しも、来週には米国の証券会社の決算発表が予定されており、それまでは積極的な買いが手控えられ、上値の重たい展開となる公算が大きい。

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