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【株式・大引け】底入れか、下値探りか、米国の動向に左右されつつ正念場を迎える

 15日の東京株式市場は、日経平均株価が前日終値比99円90銭高の9547円47銭と続伸、一方TOPIXは同0.79ポイント安の955.51と反落した。  米国政府が金融機関に対する公的資金注入や無利子預金の全額保護、銀行間取引の政府保証からなる金融安定化策を発表したことでパニック的な金融不安は一服した。だが、市場の関心が実体経済の悪化懸念に移った結果、前日のNYダウは前日比76.62ドル安の9310.99ドルと反落、ナスダック総合指数も同65.24ポイント安の1779.01と2日ぶりに反落していた。 つれて前日に14.15%という過去最大の上昇率を記録した日経平均株価も、先物主導で売りが先行して前場は同136円35銭安で引けた。昼のバスケット商いは売買が均衡したものの、為替がドル、ユーロに対して円高に振れたことやアジア株が総じて軟調に推移したことで、後場は一時、同178円08銭安の9269円49銭まで下げた。ただ指標面で割安感が出ており、朝方の外国証券12社ベースの売買注文も3日連続で買い越しに転じるなど、需給も改善していることから、安値圏では押し目買いが入り、結局はプラス圏で引けた。  もっとも全体としては様子見気分が強く、東証1部の出来高概算は25億1233万株、売買代金は2兆3426億円と市場エネルギーは欠けた。東証1部の値上がり銘柄数は883、値下がり銘柄数は756、変わらずは70。業種別では東証33業種のうち医薬品や食料品、紙パルプなどディフェンシブ関連を中心に16業種が値上がりとなった一方、世界経済の悪化懸念が嫌気され、海運、鉄鋼、鉱業など景気敏感株を主体に17業種が値下がりとなった。  個別銘柄ではゼクス、ランドなど低PBRの不動産株、好業績が伝えられたわらべや日洋、ヤフーなどのネット関連株などが上昇に寄与した。逆に業績計画を下方修正したワコムやエルピーダ、出資先の富士バイオが破綻した東邦薬品、REIT不振の連想からパシフィックやケネディクスなどがストップ安となった。 米国では今晩に生産者物価指数と小売売上高、16日に鉱工業生産と消費者物価指数、17日に住宅着工件数が公表される。決算も今晩にはJPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴ、16日にはシティグループ、メリルリンチに加えグーグル、IBMなどが7~9月期決算を発表する。来週からは日本でも3月期企業の第2四半期決算発表が本格化する。「経済指標や決算動向をにらみながら、金融システムが正常に機能するか、確認しつつ、上値を追う展開になるのか、再び下値を探る動きになるのか、正念場を迎える」(市場関係者)公算が高い。

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