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【株式・大引け】方向感が定まらない中、日経平均は行きつ戻りつ110円安に

 26日の東京株式市場は、3営業日ぶりに反落した。方向感の定まらない手控えムードの中で、円高再進行を嫌気した売りが優勢となった。日経平均株価の終値は8213円22銭で前日終値比110円71銭安、TOPIXも817.22と同14.36ポイント下げた。  本日の東京市場は、前日の米国株がNYダウ続伸、ナスダック反落とまちまちで不安定な動きとなったのを受け、先行きを見定めようとするムードに拍車がかかった。戻り売りや利益確定売りに押されて始まった前場は、一時1ドル94円台まで進んだ円高を嫌った輸出関連主要株の売りで、日経平均は174円安まで下がる局面もあった。前引けはやや戻して108円安。昼のバスケット取引は、429億9000万円の成立で、買い決めが優勢と伝えられた。アジア株式市場が軒並み上昇したことも買い戻しを誘い、後場は下げ渋ってスタート。寄り付き直後の12時43分には前日終値比6円安の8317円83銭まで戻したが、その後は再び戻り売りに押され、前引けとほぼ同水準の110円安で取引を終了した。  東証1部の出来高は概算で16億6744万株と20億株を大きく割り込み、売買代金も1兆3343億円まで落ちこんだ。売り買いの方向感を欠き、8000円台を維持しながら小幅なレンジで戻り売りと買い戻しを繰り返す東京市場は、市場のエネルギーが日々細ってきている。さらに、一般的に月末に接近すると商いが減るうえ、27日の米国市場が休場となるため、いつも以上に多くの投資家が様子見を決め込んだもよう。  東証33業種のうち、上昇は6業種、下落は27業種。米追加金融対策の動きを好感して保険が大きく上げたほか、原油安を受けて紙パルプ、倉庫、ゴム、水産などが上げた。一方、下げたのは円高懸念の高まった精密と、自動車などの輸送用機器など。卸売り、銀行、その他金融、電機、医薬品、化学なども下げた。利益確定売りと見られる証券商先の下げも目立った。  個別銘柄では、金融派生商品による巨額運用損失を発表したサイゼリアが、800万株を超える膨大な売りを浴びて連日のストップ安となった。新興不動産のセキュアード、中堅建設会社のオリエンタル白石も処分売りと見られれる売りでストップ安。一方、ストップ高となったのは、世界最小DRAMの量産を開始すると報道されたエルピーダメモリ、買い戻しと見られる新興不動産のパシフィック、自社株買いによる需給改善期待がささやかれるリソー教育。また、低PBR銘柄の代表として、0.24倍のルック、オバマ政権の経済政策で代替エネルギー採用が進むとの連想から古河電池、日本製鋼所なども買われた。  世界の実体経済悪化が日を追うごとに明らかになる一方で、米国を中心とした世界各国の金融・経済対策の発動が市場の不安心理は和らげている。株式市場では、悪い経済指標の発表と大型経済対策とが綱引きを演じている。最大の焦点は、12月2日に決定すると見られている米ビッグスリーの支援対策の行方だ。大型支援となれば雇用を含めて景気不安が一層後退するが、逆に際限なく資金投入が続くのではないかといった懸念とともに、さらにドル安が進む可能性がある。その見通しがつくまでは、投資家は思いきって動くことはできないだろう。  米国株と為替の動向によって相場全体が上下する中、年金や自社株買いが押し目買いで下値を支え、低PBR銘柄や業績好調な小型株を個人投資家がこまめに拾う展開が続きそうだ。

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