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【株式・前引け】政府の株価対策にらみ下げ渋るも3日続落でバブル後最安値に接近

 4日の東京株式市場の前場は3日続落、日経平均株価は前日終値比59円55銭安の7170円17銭で引けた。米欧を中心とした金融不安がくすぶり、世界的な景気や企業業績の悪化が引き続き懸念される環境下で、米国株安や外国証券の売りが続いていることなどを背景に、終始売り物に押される展開となった。前日に引き続いて、終値ベースでバブル後最安値となる昨年10月27日(7162円)を取引時間中に下回って推移する場面がみられた。TOPIXの前引けも同6.92ポイント安の719.88と3日続落。東証1部の出来高は概算で8億6779万株、売買代金は5271億円。年度末を控えて需給は悪化しており、売買エネルギーは超低水準にとどまった。  前日の米国株式市場は主要3指標とも5日続落。NYダウ平均は前日比37ドル27セント安の6726ドル02セントと、小幅な下落ながら1997年4月以来の安値水準になった。自律反発狙いの買いもみられたもようだが、米景気や金融不安に対する警戒感が引き続き弱まっておらず、売りの動きが優勢だった。本日朝方の外国証券経由(12社ベース)の売買動向は、買い1350万株に対して、売り2350万株と差し引き1000万株の売り越し。売り越しは15営業日連続で、07年11月の19営業日連続売り越しに次ぐ記録となった。  こうした流れを受けて、本日の東京市場は日経平均が前日終値比83円安で寄り付き、もみ合いながらジリジリと下げ幅を拡大。9時59分には同125円安の7104円まで突っこんだ。一方で、その後は買い戻しの動きもみられ、下げ幅を縮小。前引け直前の10時58分には同44円安まで下げ渋った。「昨日の東京株式市場が、与謝野馨財務・金融・経済財政相の株安牽制発言を受けて下げ渋った流れが、本日も繰り返された。政府が大規模な株価対策を検討している以上、市場参加者も売り込みきれない」(市場関係者)ようだ。  東証33業種別の動向は、22業種が値下がり。騰落率でみたワーストは保険(前日終値比4.17%下落)。海運(同3.71%下落)、輸送用機器(同2.67%下落)なども下落が大きかった。一方、上昇したのは11業種。紙・パルプが同2.14%上昇で騰落率トップ。鉱業(同1.24%上昇)、その他金融(同1.23%上昇)なども上昇が目立った。  個別銘柄で下落が目立ったのは、トヨタ自動車(前日終値比100円安の2960円)、ホンダ(同100円安の2185円)など自動車大手。前日に米国で公表された2月の新車販売台数がそれぞれ前年同月比で4割近い減少となったことが嫌気されたようだ。3日の大引け後に09年3月期の連結最終利益が前期比86%減となる大幅な業績予想の下方修正を発表したナナオも同49円安の1708円と売られた。  一方、上昇が目立ったのはファーストリテイリング(同260円高の9640円)。2月の既存店売上高が前年同月比4.2%増となるなど、不況下で好業績を上げているのが買い材料。大正製薬も、発行済み株式総数の約2%に当たる600万株を上限に自社株取得枠を設定したことで需給改善が期待され、同59円の1769円まで買われた。  日経平均の前引けはバブル後の最安値更新をかろうじて免れたが、積極的に買い戻されるような材料には乏しい。民主党の小沢一郎代表の秘書が西松建設からの違法献金を受け取っていた疑いで逮捕されたことなど、政局が一段と混迷していることについては、「相場への影響は限定的だが、火種になる可能性はある」との声が聞かれた。

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