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【株式・前引け】米国株安、円高受け主力株中心に売り優勢で3営業日続落、高値警戒感も

 15日の東京株式市場の前場は、3営業日続落となった。日経平均株価は前日終値比74円33銭安の8768円35銭で前引けした。前日の米国株安に加え、外国為替市場で円高が進行。輸出関連銘柄を中心に売りが優勢となる軟調な展開だった。TOPIXの前引けも同9.27ポイント安の834.15と続落。東証1部の出来高は概算で11億0364万株、売買代金は6633億円だった。  前日の米国株式市場は主要3指標とも下落。同日発表となった3月の米国小売売上高が前月比1.1%減と、0.3%増を見込んでいた市場事前予想に反してマイナスになったことが嫌気され、幅広い銘柄で売られた。「このところ、景気底打ちを示す指標の発表が相次いでいただけにプラスの期待があったが、逆に米国GDP(国内総生産)の約7割を占める個人消費の先行き懸念が強まった」(国内証券)。金融株も軟調だった。金融大手ゴールドマン・サックスが好調な業績を発表した一方で、米国政府から受けた公的資金の返済のために、50億ドルの公募増資を実施する、とも表明したことなどを受けた利益確定売りに押されたようだ。  これに加えて、本日の外国為替市場では円高が進行。円ドル相場は4月2日以来の1ドル=98円台に突入した。朝方の外国証券経由(12社ベース)の売買動向は、買い2850万株に対して、売り3500万株と差し引き650万株の売り越し(3営業日連続)となった。  こうした流れを受けて東京市場は、日経平均が前日終値比65円安で寄り付いた。9時11分には同42円安まで下げ渋ったが、9時36分に同127円安まで下げ幅を拡大するなど、前場は終始安値圏で推移した。「このところ日本株を買っていた外国人が、内外需を問わず、大型株を中心に売りに出ていた」(野村証券金融経済研究所の藤田貴一ストラテジスト)との声も聞かれた。  東証33業種別の動向は、23業種が値下がり。騰落率でみたワーストは証券・商品先物(前日終値比5.73%下落)。過熱感が出ていた野村ホールディングスの調整売りによる株価下落が響いたようだ。その他金融(同3.57%下落)、ガラス・土石製品(同3.32%下落)なども下落が大きかった。一方、上昇したのは10業種。円高の恩恵を受ける紙・パルプが同2.98%上昇で騰落率トップ。海運(同2.86%上昇)、水産(同1.89%上昇)なども上昇が目立った。  個別銘柄では好材料ながらも、短期的な高値警戒感が出ていた主力株で株価が下落する動きが目立った。新型ハイブリッド車「プリウス」の受注が好調と一部で伝えられたトヨタ自動車や、国内2工場を閉鎖すると発表した小松製作所(コマツ)ともに下落。携帯電話を使って簡単に送金ができるサービスへの参入が報じられたNTTドコモも値下がりするなど軟調だった。一方、上昇で目立ったのはランドやフージャースコーポレーション、ケネディクスなどの新興不動産関連。政府が公的支援を検討している、と一部で報じられたエルピーダメモリも5営業日続伸だった。  日経平均はバブル後最安値をつけた3月10日(終値ベースで7054円)から、直近高値の4月10日(同8964円)までの約1カ月で約27%も上昇し、高値警戒感が出ている。「さすがにスピード違反ともいえる急上昇であり、調整局面に入っている。一段と上値を追うには戻り売りをこなしてからだろう」と野村証券の藤田氏は話す。本日は安値圏での値動きに終始しそうだ。

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