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【株式・前引け】日経平均は反発し1万台回復、欧州財政対策の期待感が作用

 10日の東京株式市場前場は、日経平均株価が反発。前日終値比102円88銭高の1万0035円78銭と、2日ぶりに1万円台を回復した。TOPIXも同7.26ポイント高の888.83ポイントと上げた。ただ東証1部の出来高は概算で9億3761万株、売買代金は6056億円にとどまり、売買パワーは低水準だった。  前日の海外市場は、このところの世界株安の要因となっていたギリシャの財政問題に対して、欧州連合(EU)やドイツ政府が支援策を打ち出すとの報道があったことから市場心理が改善。米国のダウ平均は前日比150ドル高の大幅上昇となり1万ドル台を一気に回復した。為替市場でも欧州の財政不安後退を手がかりにユーロを買い戻す動きが広がり、対ユーロ、対ドルとも円高が一服。朝方には一時1ドル90円台をつけるなど、午前を通じて90円近辺でジリ安の推移。  本日の東京市場は、寄り付き前から欧州系証券を経由した注文が膨らんだ。朝方の外国証券10社ベースの注文状況は、売り1630万株に対して買い2000万株と差し引き370万株の買い越し。これを受け日経平均は寄り付き1万円台を回復してスタート。直後に一時は1万台を割り込んだが、その後ジリジリと値を上げ、高値圏で前場を終えた。  円高一服や、朝方に発表された機械受注統計が市場予想を上回ったこともあって、輸出関連株や景気敏感株に買いが広がった。東証1部の値上がり962銘柄に対して値下がりは563銘柄。業種別では、東証33業種のうち27業種が上昇した。上昇率上位は海運、鉄鋼、ゴム、機械など。一方、情報、建設、医薬、陸運、繊維、サービスの6業種が下落した。  個別銘柄では、今期の連結最終利益が従来の赤字予想から一転黒字になると発表した日産が上昇。新工場の建設計画が明らかになった東芝も買われた。トヨタも買い戻しが入った。売られたのは新たにリコールを公表したホンダ。子会社役員の不正流用が問題となっているローソンは4日続落。太陽誘電も安い。  5日ぶりに反発した東京市場だが、欧州諸国のギリシャ支援の実行に慎重な見方や、ホンダのリコール発生で品質問題が日本企業全般に広がるのではないかとの不安が、上値の重しになっている。祝日前で様子見ムードもある。後場の注目は、先物の特別清算(SQ)に絡んだ動きと、引き続き為替の動向だ。昼までのアジア株はほぼ全面高で推移している。

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