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【株式・大引け】日経平均3日続伸で1万円回復も視野に。ただ売買エネルギーは超低調

 14日の東京株式市場は3営業日続伸。日経平均株価は前日終値比174円60銭高い9879円85銭(上昇率1.80%)で引けた。国内外で景気の先行きに対する過度な不安が和らいだことから企業業績の改善期待にもつながり、戻り歩調の展開となった。TOPIXも同12.12ポイント高の878.56と3営業日続伸となった。  ただ、東証1部の出来高は、概算で14億7106万株、同売買代金は9941億円と売買エネルギーは極めて低調だった。東証1部の売買代金が1兆円の大台を割り込むのは、3月1日以来およそ3カ月半ぶり。「閑散相場に売りなし」の格言どおり、薄商いのなか、下値を売り込む動きが見られなかったともいえる。  本日の東京市場は堅調な値動きに終始した。日経平均は前日比119円高で寄り付き、直後9時4分に同114円高のザラバ安値を付けたあとは上げ幅を拡大。東京市場に遅れて取引が始まったアジア株市場もほぼ全面高だったことを受け、後場寄り直後の12時35分に同176円高まで上昇する場面もみられ、高値圏のまま本日の取引を終えた。  このところのマーケットを混乱させてきた欧州の財政問題に対する過度な不安は、ひとまず後退した格好だ。これを受けて外国為替市場では、主要通貨に対して売り込まれていたユーロの買い戻しが進んだ。先週は1ユーロ=108円台まで円高ユーロ安が進んだが、本日は東京株式市場の取引時間中に一時同112円台まで円安方向に戻る場面もみられ、株式市場では輸出関連銘柄の買い材料となった。  米国や中国の経済指標もおおむね堅調で、世界経済の先行きに対する不安も後退している。国内でも、本日朝方発表となった4~6月の法人企業景気予測調査の良好な結果を受け、日本の企業業績にも改善期待が高まっている。需給面でも、「ヘッジファンドとみられる売りものは一巡した感がある」(国内証券)といった声も聞かれた。  業種別では、東証33業種中、証券・商品先物(前日終値比0.26%下落)を除く32業種が上昇。騰落率の上位は海運(前日終値比3.82%上昇)、機械(同2.72%上昇)といった「世界景気の動向に敏感な業種」(同)。ゴム(同2.59%上昇)、空運(同2.59%上昇)などがそれに続いた。  東証1部を銘柄別にみると、値上がりは1345銘柄(全体の80.4%)、値下がりは211銘柄(同12.6%)、変わらずは115銘柄だった。後場もソニーやオリンパス、キヤノンといった輸出関連銘柄が円高ユーロ安一服を材料に買われたほか、11日に最大300万株の自社株買いを表明したパチンコ機大手のSANKYO、証券会社が投資判断を引き上げた大和ハウス工業やアサヒビール、景気敏感銘柄として注目されたファナック、コマツ、日立建機なども物色された。  一方、下落が目立ったのは、前場に続いて循環取引が発覚したメルシャン。今11年4月期が減収減益見通しとなる東建コーポレーションも冴えない展開が続いた。  本日の値動きによって、日経平均は日足の株価チャートでみて6月4日(金)から7日(月)にかけて空けたマドを埋めた格好だ。4月5日の年初来高値(終値ベースで1万1399円)を境に下落基調だった日経平均は、5月25日(同9459円)と6月9日(同9439円)にそれぞれ9400円台の底値で反発した「ダブルボトムを経て上昇しつつあり、チャート上では良いカタチ」(市場関係者)になってきている。  為替相場、とくにユーロ円相場の動向次第では、日経平均は今週中に1万円台へ回復するシナリオも見えてきている。

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