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【株式・大引け】円高一服でやや下げ渋っても日経平均は2日続落、上値の重い展開続く

 17日の東京株式市場は小幅ながら2日続落。日経平均株価は前日終値比34円99銭安の9161円68銭(下落率0.38%)、TOPIXも同1.85ポイント安の826.78で引けた。  世界景気の先行きに不透明感が広がっていることに加えて、日本経済の回復に足踏みが見られる軟調な地合いの中で、株価は為替動向をにらみながら安値圏内で上下する展開だった。東証1部の出来高は、概算で12億9000万株、同売買代金は8961億円だった。売買代金は、年初来最低となった8月9日の8758億円に次ぐ今年2番目の低水準。  本日の東京市場は、日経平均が前日比106円安の9089円と9100円割れで寄り付いた後、直後の9時2分に同112円安まで突っ込んだ。前日発表された日本の4~6月期GDP速報値や米国ニューヨーク連銀の製造業景気指数などの経済指標が市場の事前予想を軒並み下回る中、朝方にドル円相場で1ドル=85円ちょうど近辺まで進行した円高傾向も嫌気され、輸出関連銘柄や資源株などを中心に売りが先行した。  ただ、その後は円高に一服感が出ると株価も下げ幅を縮小。市場関係者が直近の下値として意識しているとみられる日経平均9100円を割り込む水準では、買い戻しの動きもみられた。後場に入ると、先物に小口の買いがまとまって入るなど一段と下げ渋り、14時3分に同8円安まで値を戻した。ただ、高値圏に切り返すほどの好材料は見当たらず、小幅安で取引を終えた。   業種別では、東証33業種中、25業種が下落。騰落率のワーストは鉱業(前日比3.94%下落)。世界景気の減速懸念から資源・エネルギー関連銘柄として売られたようだ。水産(同1.70%下落)、ガラス・土石製品(同1.39%下落)、証券・商品先物(同1.19%下落)なども値を下げた。  一方、上昇は8業種。騰落率トップは不動産(同1.42%上昇)。一部通信社が「日銀の白川方明総裁と菅直人首相が近く会談する方向」と報じたことを材料に、「『住宅ローン金利などの緩和策が打ち出されるのでは』という思惑から不動産株が物色された」(市場関係者)もよう。その他金融(同0.92%上昇)、電力・ガス(同0.80%上昇)なども上昇した。  東証1部を銘柄別にみると、値上がりは647銘柄(全体の38.7%)、値下がりは846銘柄(同50.6%)、変わらずは171銘柄。先週13日に公募増資を表明した山一電機、同じく昨日公募増資を表明したUKCホールディングスがいずれも既存株主価値の希薄化(ダイリューション)懸念から値を下げた。将来の株価下落圧力となる信用買い残高の多い東京エレクトロンやTDKなども軟調だった。  一方、上昇が目立ったのは前述した不動産関連。主力銘柄の三井不動産、住友不動産、三菱地所はそろって上昇。本日新高値を更新した福井コンピュータは、13日にダイテックホールディングによるTOB(株式公開買い付け)へ賛同を表明したことを材料に買われた。証券会社が投資判断を引き上げたホンダ系自動車部品メーカーのエフ・シー・シーも高かった。  日本の株価は複数のテクニカル指標が売られすぎの水準にあることを示しており、足元の企業業績も堅調だ。しかし、世界景気の減速懸念は徐々に強まってきており、日本経済の回復にも力強さがなくなりつつある。主要な輸出関連銘柄では、ドル円の想定レートを90円と置いている企業が少なくないが、今の円高水準では今期の利益が大きく目減りする可能性もある。日経平均は9100円で底値を固めつつあるものの、上値を追っていくには、さらなる円高の是正といった材料が必要だろう。

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