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【株式・大引け】日経平均は大幅続伸だが後場伸び悩み。為替動向に一喜一憂する展開に

 10日の東京株式市場は後場に伸び悩んだものの、日経平均株価は前日終値比140円78銭高の9239円17銭と大幅続伸となった。世界景気の先行き不透明感の後退や円高一服傾向を好感、前場には一時9月6日以来の高値9300円に接近した。だが、後場に入り円が弱含みで推移。国内材料難の中、為替が動けばすぐに利益確定売りにつながるという東京株式市場の弱さを露呈、かろうじて9200円台半ばを維持した格好だ。  TOPIXは833・72と前場の上げ幅を縮小、前日終値比6・88ポイント高と続伸ながら小幅な伸びにとどまった。  前場は米国景気への懸念後退、欧州金融危機への不安希薄化などを背景とした、欧米株式市場の続伸を受け、小高く始まった。その後も大きな波乱なく株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(メジャーSQ)を通過したことで、大口投資家のポジションが軽くなったことも加わり、先物主導で現物買いの動きが優勢となったようだ。しかし、後場に入り外国為替市場で円相場が1ドル=83円台と円高修正のペースが鈍り、輸出関連銘柄を中心に利益確定売りが広がった。  前引け後の東証立会外で、国内外の大口投資家が複数の銘柄をまとめて売買するバスケット取引は101億円の取引が成立。売り決め優勢と伝えられ、株価上昇の頭を抑えた。  また、日本市場に遅れて開いたアジア市場のうち、上海総合指数およびハンセン指数など中国株式市場が下落。11日に前倒し発表される消費者物価指数が市場予想を上回るのではないかとの不安がささやかれており、中国金融の引き締め懸念、中国経済への警戒感が台頭してきたことも、市場心理を圧迫したもようだ。  東証1部の出来高は概算で21億9089万株、売買代金は1兆6661億円と、メジャーSQ算出に関連しての売り買いが加わったこともあり、大きく膨らんだ。しかし、前場が出来高13億8800万株、売買高1兆0798億円だったので、取引は後場に入り大きく縮小したことになる。  業種別では33業種中、27業種が上昇。一方、その他金融、電力・ガス、ゴムなど6業種が下落した。個別銘柄では、中国政府が外国企業へネット販売を解禁するとの思惑からファーストリテイリングが、カタログ販売を開始するのではないかと報じられたコクヨが値を伸ばしている。また、コア30株価指数の入れ替えで昇格採用されるのではと予想されているソフトバンクも手堅い動き。まだ需要が伸びると見られている半導体関連でも東京エレクトロン、東京精密などがしっかり。  寄り前には、日本振興銀行の経営破綻が報じられたが、事前に予測されていたとおり全体市場への影響はほとんどみられなかった。ただし、振興銀が保有していた中小企業信用機構、インデックス・ホールディングス、Jトラストなどは軒並み下落。ニッシン債権回収はストップ安、売り気配となっている。  来週火曜日、9月14日の民主党代表選挙を控えて様子見ムードが漂う。14日を過ぎても、実際に円高や景気回復に対する政策が明確に打ち出されるには時間がかかるとの見方もあり、政治の空隙を突いて円が急伸する可能性も残る。8日に締め切られたエコカー補助金申請の受付に象徴されるような政策効果の息切れも心配される。来週も政局への疑心暗鬼の中、選ばれた総理大臣に対する外国人投資家の反応、引いては為替がどのように反応するかが焦点となるが、為替動向に一喜一憂する相場展開が続くことになろう。

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