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【株式・大引け】日経平均は余震と福島第1原発の不安感増し9割近い銘柄が下落、二番底を模索へ

 12日の東京株式市場は続落した。日経平均株価は前日終値比164円44銭安の9555円26銭、TOPIXは同13.83ポイント安の838.51といずれも2日続落した。東日本大震災の強い余震が続いていることに加え、原発事故の深刻度が高まっていること、それらに伴う円高などが株安を誘った。東証1部の出来高概算は22億3146万株、売買代金は1兆4158億円と、市場エネルギーは停滞している。  11日の米国株式市場は、NYダウが小幅反発の一方、ナスダック総合指数が3日続落するなどマチマチ。NY原油先物価格の反落が嫌われたほか、1~3月期の企業業績を見極めたいと様子見ムードが強かった。引け後に発表されたアルコアの決算は、1株利益は市場予想を上回ったものの、売上高が予想に届かず、株価は時間外取引で下げ幅を広げた。  前日から東日本大震災の強い余震が続いていることに加え、為替が再び円高に振れたことで、本日の日経平均は前日比116円20銭安の9603円50銭で寄り付き、先物の売りから下げ幅を拡大した。昼のバスケット取引は売り決め優勢。後場は原子力安全・保安院が東京電力福島第1原子力発電所の事故評価を最悪の「レベル7」に引き上げると同時に、放射性物資の放出量がチェルノブイリ原発事故を超える懸念があるとしたことで下げ幅は一時200円を超えた。アジア株も総じて軟調で買い戻しも入らず、後場の値幅は54円33銭、安値圏でのモミ合いに終始した。  東証1部の値上がり銘柄数は133(全体の7.9%)、値下がりは1485(同88.5%)、変わらずは59。業種別では東証33全業種が値下がりとなった。特に鉱業、石油石炭、非鉄など資源関連が大きく売られた。 売買代金、売買高とも首位は東京電力で、11年3月期末と12年3月期の無配転落観測が報じられたことでマイナス圏で始まったが、前引けにかけプラス圏に急浮上。が、原発の補償問題の拡大などが懸念され、結局10%の大幅安になった。  東証1部の値上がり率トップは11年3月期の連結純益予想を固定資産の譲渡で上方修正した、葬祭業を併営する廣済堂。震災の影響が軽微として注目されたファナックも値を上げ、11年9月期業績予想を上方修正したエスケーエレクトロニクスや、11年3月中間期の黒字転換を発表したエイティングなどはストップ高まで買われた。  一方、震災の影響から11年11月期の業績予想を減額したユーシンが大きく売られ、同様に自動車生産の停滞が業績に悪影響を及ぼすと見られた新神戸電機なども値を下げた。「部品工場の被災でエアコンの新規受注を停止した」と報じられたダイキン工業なども値を消した。  今週は米国で重要な経済指標と企業決算が発表になる。13日は地区連銀経済報告とJPモルガン・チェース、14日はグーグル、15日は3月鉱工業生産指数、4月ミシガン大学景気信頼感指数と、バンク・オブ・アメリカなど。ただ市場では「日経平均は4月6日の安値を割り込んだことで、当面は二番底を固める様相を強めている」と指摘する声が聞かれた。

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