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【株式・大引け】アジア株上昇でも米債務問題の懸念は晴れず日経平均は50円安

 27日の東京株式市場は反落。日経平均株価は前日終値比50円53銭安の1万0047円19銭(下落率0.50%)、TOPIXも同7.09ポイント安の859.11と、いずれも2営業日ぶりに下落した。  米国の連邦債務問題の膠着を背景にした前日の米国株安やドルに対する円高の進行などを受けて、軟調な展開に終始した。月末接近でディーラーが動きにくいことから積極的な買いは乏しかった。ただ、心理的な節目である1万円を割る局面はなかった。東証1部の出来高は概算で17億0216万株、同売買代金は1兆1631億円と売買エネルギーは相変わらずの低調だった。  本日の東京市場は安値圏での取引に終始した。アジア株は中国・上海や台湾、インドなどで上昇したものの、日経平均は高値圏に転じる場面もなく前日終値比44~88円安の小幅な値動きで推移した。  市場参加者が積極的な買いに出られなかった最大の要因は、米国の連邦債務の上限引き上げ問題だ。8月2日の期限を目前にして、与野党が譲らず膠着した状態が続いている。最悪は米国債の格下げや債務不履行(デフォルト)につながるとの懸念も出ており、これが前日の米国株安や本日の取引時間中に1ドル=77円台後半まで進行した円高ドル安を誘い、日本株の下落につながった。  東証1部の値上がり銘柄数280(全体の16.8%)に対し、値下がりは1276銘柄(同76.6%)。変わらずは104銘柄。業種別では、東証33業種中、29業種が下落。東京電力を筆頭に電力株が軒並み下落したことを背景に、電力ガスが下落率4.20%で断トツのワースト。下落率1%台後半で空運や証券・商品先物、ガラスなどが続いた。上昇は食料品、その他金融、非鉄金属、倉庫の4業種にとどまった。  個別では証券会社が投資判断を引き下げた家電量販大手のヤマダ電機やケーズホールディングスが下落。これに引きずられて同業のエディオンも売られた。円高ドル安を背景にトヨタ自動車やホンダなどの輸出関連銘柄も前場に引き続いて軟調だった。  一方、政府がスマートグリッド(次世代送電網)の構築に向け、一般家庭へのスマートメーター(次世代電力計)の導入を急ぐと一部で報じられたことを材料に、関連銘柄の東光電気や大崎電気工業などが買われた。このほか政府が保有株を売却するとの観測が出ていることを材料にJTがはやされ、証券会社が業績予想や投資判断を引き上げたホームセンターのコメリや眼鏡専門店のメガネトップなどの株価も上昇が目立った。  今週に入って本格化してきた日本の主要企業の2011年4~6月期決算は、おおむね好調。東日本大震災による部品供給網(サプライチェーン)寸断からの回復も当初の想定以上に早まっていることから、「今後も好決算が期待されているようだ」(大手証券)。ただ、米国の連邦債務問題が期限までに決着し、米国債の格下げやデフォルトにつながらないという確信が広がらないかぎりは、積極的な買いには出にくい状況だ。 

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