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【株式・大引け】欧州不安とユーロ安・円高を嫌気し、平均株価は2日ぶりの年初来最安値に

 14日の東京株式市場は反落。日経平均株価は2日ぶりの年初来最安値を更新した。欧州発金融危機への懸念に加え、ユーロ安・円高の進行、さらに台湾株式市場などの年初来最安値更新を受け、午後に入ると投資家心理は急速に悪化。日経平均の終値は前日終値比97円98銭安の8518円57銭、TOPIXも同8.13ポイント安い741.69で引けた。東証1部の出来高概算は17億7640万株、売買代金は1兆1175億円。  前場は前日の欧米株式市場の反発を受けて同7円高でスタート。9時24分には同54円高で本日の最高値をつけるなど、朝方のムードは悪くはなかった。しかし、欧州の債務問題や金融危機への懸念は根強く、一進一退の中、買いは徐々に細って16円安で前引けとなった。  昼のバスケット取引はやや買い決め優勢だったものの、後場に入ると悪材料が続出。為替のユーロ安・円高が進み、ドルも76円台に再突入したことから、輸出関連株を中心に下落する展開に。さらに上海や台湾などアジア株式市場の低迷も波及し、日経平均の下げ足は強まった。14時33分には一時、同117円安の8499円34銭まで突っ込んだ。  東証33業種別のうち値下がりは29業種に上り、その他金融(下落率3.48%)がワースト。非鉄、繊維、精密、証券、機械も2%超の下落幅だった。値上がりはゴム、水産、電気・ガス、空運のわずか4業種。  個別銘柄では、欧州比率の高いキヤノンが年初来最安値を更新、TDKや京セラ、リコー、トヨタ自動車など輸出関連株は総じて不振だった。また売買代金トップのグリーは前場ではプラスだったが、後場に下げに転じた。一方、値上がり率上位で目立ったのは低PBR銘柄。業績が堅調な割にPBR1倍割れとなっている石原産業やライトオン、戸田建設などが上位に顔を連ねた。  株式市場では、本日行われたドイツのメルケル首相、フランスのサルコジ大統領、ギリシアのパパンドレウ首相の3者電話会談に注目が集まっていたが、結局のところ問題の解決には程遠い状況にあることが再確認されただけだった。仮にギリシアがデフォルト(債務不履行)した場合、欧米金融機関への深刻な影響が出るにとどまらず、スペインやイタリアなどへの債務問題の波及拡大が懸念される。また、財政統合まで踏み込んだ対応策を富裕国のドイツなどが決断できなければ、EUの通貨・金融統合は最終的に瓦解するおそれすらある。問題があまりに大きすぎて、本格的な市場心理の好転にはつながりにくい状況だ。  欧州不安がユーロ安・円高を招く中、東京市場の商いで6割強のシェアを占める外国人投資家の安全資産への逃避などを呼び込み、東京市場に対して連鎖的にマイナス材料を突き付ける形になっている。明日以降の相場でも大きな懸念材料になりそうだ。

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