市場経済ニュース

【株式・前引け】日経平均は続伸。主要中銀のドル資金供給による金融システム不安後退を受けて大幅高に

 16日の東京株式市場前場は続伸。日経平均株価は前日終値比150円83銭高の8819円69銭(上昇率1.74%)、TOPIXも同12.00ポイント高い763.76といずれも2日連続の上昇で前場の取引を終えた。  昨日、日米欧の主要中央銀行が民間銀行のドル調達支援を狙いとした協調の強化で合意したことを受け、欧州発の金融システム不安がひとまず後退。このところの株価下落で日本株自体に値ごろ感が出ていたこともあり、買い戻されている。ただ、3連休を控えた週末だということから様子見ムードもあり、前引け段階での東証1部の出来高は概算で7億2954万株、売買代金は4591億円と売買エネルギーはさほど盛り上がっていない。  15日の欧米株式市場は大幅続伸。NYダウ工業株30種平均は前日終値比186ドル45セント高の1万1433ドル18セントと4日続伸で引けた。日米欧の主要中央銀行5行が、資金需要が高まる年末に向けて協調してドル資金を無制限に供給することを決定。ギリシャの財政危機を発端とした欧州の金融システム不安が和らいだことを受け、9月1日以来、2週間ぶりの高値を回復した。ナスダック総合指数やS&P500も大幅高。欧州株式市場でも主要指標が軒並み値を上げた。  本日の東京市場寄り付き前の外資系証券経由の注文動向(9社ベース)は、売り990万株に対し、買い1920万株と差し引き930万株、5営業日ぶりの買い越し。金額ベースでも買い越しと伝えられた。加えて、欧州の財政不安をきっかけにした世界的な株安で、東証1部のPBR(株価純資産倍率)は直近で解散価値の1倍を割り込む0.9倍台に下がって値ごろ感が高まっていることもあり、日経平均の寄り付きは前日終値比116円高の8785円と大幅高でスタートした。  利益確定売りなどにやや押されて9時23分には同105円高の8774円まで伸び悩む場面もみられたものの、その後は再び騰勢を強め、10時37分には午前の高値となる同165円高の8833円まで上昇。ザラバでは9月9日以来となる8800円台を維持したままで前場の取引を終えた。  業種別では、東証33業種のうち電気・ガス(0.04%下落)を除く32業種が上昇。証券・商品先物が上昇率3.10%でトップ。精密機器(同3.05%)、非鉄金属(同2.99%)、電気機器(同2.89%)などが続く。東証1部を銘柄別に見ると、値上がりは1249銘柄と全体の76%、値下がりは230銘柄(同14%)だった。変わらずは158銘柄。  個別では、キヤノンやソニー、オリンパスなどこのところのユーロ安で売られていた銘柄の買い戻しによる株価上昇が目立つほか、鉱山機械事業の伸長が見込まれると一部で報じられたコマツ、日立建機も買われている。2012年3月期業績見通しの上方修正が好感されたマンション販売のフージャースコーポレーションが値上がり率トップ。超小型のアルミ電解コンデンサを増産するとの報道が好感されて村田製作所も高い。  一方、11年12月期の最終損益が一転して赤字になると発表した不動産投資事業の昭栄は軟調。エイチ・アイ・エスも前日までの株価上昇を受けた利益確定売りに押されて値を下げている。  後場はアジア株や為替の動きがポイントとなりそうだが、3連休を控えた週末ということもあって「伸び悩む可能性もある」(国内証券)との声も聞かれた。

ページトップ