市場経済ニュース

【株式・大引け】日経平均は6日ぶり反発。自律反発機運からの大幅高だが売買エネルギー不足が気掛かり

 週明け28日の東京株式市場は大幅高となった。日経平均株価は前週末終値比127円48銭高の8287円49銭と6営業日ぶりに上昇。TOPIX(東証株価指数)は同9.10ポイント高の715.70と、前週末の小幅高に続く2営業日続伸となった。  欧州の政府債務不安の拡大や円高進行などを懸念し、日本株はここ1カ月にわたり下落基調にあるが、複数のテクニカル指標が売られすぎを示す水準にあり、自律反発機運が高まっていた。本日は、海外の主要紙で報じられた国際通貨基金(IMF)によるイタリアへの金融支援観測や、円高一服なども買い戻しの手掛かりとなった。ただ、東証1部の出来高は概算で13億6235万株、売買代金は8017億円と1兆円を10営業日連続で下回る超薄商い。  欧州の債務問題は依然として相場全体の重しとなっているが、その一方で、市場では「ここ1カ月近くの株価下落で悪材料はほぼ織り込んできた」(国内証券)との見方もあり、本日の日経平均は終始、前週末終値よりも高い水準で取引された。前場、前週末比99~162円高で取引された日経平均は、後場に入っても、同116~146円高で推移するなど、おおむね堅調な値動きだった。景気動向に左右されにくいディフェンシブ関連に軟調が目立った以外は、主要株のほとんどが値を戻す格好となった。  「IMFが最大6000億ユーロ規模で検討している」と海外の主要紙で伝えられたイタリアへの金融支援については、「報道には不確かな点がある」と別の報道機関が伝えるなど情報は錯綜している。ただ、本日は実質的に12月相場に入ったことも支援材料となったもよう。12月は月末の株価が月初を上回った年が「過去10年で7回あり、市場参加者にはパフォーマンスの良い月として意識されている」(市場関係者)といった側面も。  東証33業種では、海運(前週末比5.55%上昇)を筆頭に27業種が上昇。鉱業、証券・商品先物、非鉄金属などが3%台の上昇率となった。一方、下落は6業種。騰落率ワーストは電気・ガス(同1.99%下落)で、陸運、精密機器なども軟調だった。東証1部の1107銘柄(全体の66%)が上昇、419銘柄(同25%)が下落。136銘柄が変わらずだった。  個別では、前週末に日立化成工業がTOB(株式公開買い付け)による100%子会社化を表明した新神戸電機が大幅高。TOB価格と足元の実勢価格との乖離が買い材料となったようだ。同じ電池関連銘柄として古河電池も思惑買いされた。また、週末に独BMWと環境技術などに関連した業務提携を検討していると一部で報じられたトヨタ自動車も高かった。  下落が目立ったのは関西電力。27日に投開票された大阪市長選、大阪府知事選のダブル選挙で、前大阪府知事の橋下徹氏が大阪市長に当選。大阪市は関電の筆頭株主であり、電子力発電所への依存度を下げる「脱原発」を掲げる橋下氏が、大阪市のトップになったことを材料にした売りがかさんだ。不正会計問題に揺れるオリンパスも、前週末までの急騰の反動で値を下げた。  今週は国内外で主要な経済指標が相次ぎ発表されるほか、米・EU(欧州連合)の首脳会談(28日)、ユーロ圏財務相会合(29日)など政治イベントも控えている。欧州債務危機の動向が依然として不透明な中で、こうした動向をにらみつつ、神経質な展開が続く可能性が高そうだ。  

ページトップ