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【株式・大引け】ヘッジファンドとみられる先物売りに押され大幅安

 2日の東京株式市場は大幅反落。円相場の底堅さなどを手掛かりにしたヘッジファンドとみられるまとまった先物売りが出て、下げ幅が拡大した。日経平均株価は前日比314円23銭安の1万4170円49銭、東証株価指数(TOPIX)は同18.28ポイント安の1175.16ポイントで終了した。日経平均が終値ベースで1万4200円を割り込んだのは9月6日以来。東証1部の出来高は概算で29億0154万株、売買代金は同2兆4059億円だった。

 2日午前の東京市場は下落。前日の欧米株高などを受けて取引開始直後は買い物が先行したが、一巡後は利益確定売りなどに押される展開になった。市場関係者の間では、安倍首相が前日発表した経済対策について「織りこみ済み」との見方が多く、円相場の下げ渋りなどを嫌気した目先筋の売りが膨らんだ。

 午後に入ると、先物に断続的な売りが出て一段安。裁定取引解消に伴う現物売りなどを誘発した。米国の債務上限引き上げ問題の先行きに対する不透明感が引き続き悪材料視されたほか、円相場が対ドルで朝方の1ドル=98円台前半から97円台後半へ上昇したのも重しになった。先物売りをめぐっては、「CTA(商品投資顧問)ファンドによる“株式先物売り、債券先物買い”の動きが強まっているのではないか」(国内証券)との見方があった。

 業種別では33業種のうち、31業種が下落。特に値下がりが目立ったのは住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)などの非鉄金属株だ。足元の商品相場下落を嫌気した売りが膨らんだ。三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など銀行・証券株も軟調。前場は前日比プラスだったパナソニック(6752)が後場は弱含みに転じるなど、輸出関連の主力銘柄も総じて冴えず、ファナック(6954)、ファーストリテイリング(9983)といった日経平均への寄与度の高い値ガサ株も売られた。

 こうした中で値上がりしたのは情報・通信と電気・ガスの2業種のみ。個別にはソフトバンク(9984)が高く、アキレス(5142)が買われた。SMBC日興証券が投資判断を「アウトパフォーム」に新規設定したのを手掛かりにジーエス・ユアサコーポレーション(GSユアサ、6674)も上伸した。

 安倍首相が消費税引き上げや5兆円規模の経済対策を発表したことで、市場参加者の関心は米国の債務上限引き上げ問題へ移っている。債務の法定上限を引き上げなければ、米国債の元利が払えなくなるデフォルト(債務不履行)に陥る可能性も指摘されており、3日も同問題の先行きに対する警戒感から、やや上値の重たい展開になる公算が大きい。

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