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【今週の相場&注目銘柄】米国の重要景気指標やユーロ圏の政策金利発表など控え様子見、当面は上値重い展開に

 週明け2日の東京株式市場は小幅続伸した。日経平均株価の大引けは先週末の終値比3円30銭安の9003円48銭。TOPIXは同0.74ポイント安の769.34だった。

 前週末29日の米国ニューヨークダウ平均は、EU首脳会議の合意内容を受けて欧州の過度な信用不安がひとまず後退したことを背景に大幅上昇、前日比277ドル83セント高の1万2880ドル09セントで引けた。欧米市場も軒並み大幅高だった。

 さらに本日朝方の為替市場が一時1ドル79円99銭付近まで円安となったことなどから、日経平均は前週末終値比97円01銭高の9103円79銭と、全面高で寄りついた。しかし、その後は本日発表の日銀短観が3カ月ぶりに改善と良好な内容であったことから、為替が徐々に円高方向に傾くと、輸出関連株を中心に利益確定売りに押される展開となった。

 日経平均は上値を緩やかに切り下げて、大引け間際にマイナスに転じて本日の取引を終えた。東証1部概算の売買高は14億6953万株、売買代金は8496億円と先週に続き薄商いだった。

 東証1部の値上がり銘柄数は662(全体の39.5%)、値下がり数は839(同50.1%)、変わらずは173銘柄だった。東証33業種別では、15業種が値上がり。値上がり率トップは海運(1.57%高)、以下、保険、石油、非鉄の順。値下がりは、電気・ガス(1.15%安)がトップ、続いて空運、水産、パルプ・紙の順だった。

 東証1部の個別銘柄では、タカキュー(8166)が上昇率トップ。さらにエンプラス(6961)、ベスト電器(8175)、エス・バイ・エル(1919)、酒井重工業(6358)などが上昇率上位に並んだ。全市場ではジャスダックのSEホールディングス・アンド・インキュベーションズ(9478)、マザーズのメディアシーク(4824)など新興市場銘柄が目立った。また、ひらまつ(2764)、インターネットイニシアティブ(3774)、ウェザーニューズ(4825)、文化シヤッター(5930)、アイダエンジニアリング(6118)、エイチ・アイ・エス(9603)など118社が年初来高値を更新した。

 

 会員向けの「株式ウイークリー」誌最新号(7月2日配信号)では、EU首脳会議での銀行支援合意を背景にリスク回避の流れが後退してきた反面、国内外の重要な経済指標や金融政策などの発表が相次ぐことから、様子見の展開になる可能性が高いと想定。また、6月の安値8238円から先週の終値9006円まで9.3%上昇、東証1部の騰落レシオも120を超えていることから短期的には戻り売りも出やすい環境にある。

 為替相場は1ドル=79円台後半、1ユーロ=100円台前半で推移しているものの、今週の各国景気指標次第では流動的であることから、為替変動による影響を受けにくい太陽光発電や復興、消費税増税などのテーマに関連した好業績の内需株を中心に6銘柄を取り上げている。本日の相場では、マンション分譲のタカラレーベン(8897)が一時32円高の714円(4.69%上昇)をつけたほか、学習塾の明光ネットワークジャパン(4668)が一時21円高の770円(2.80%上昇)などとなった。

 今週は、本日の米国ISM製造業景気指数やユーロ圏失業率をはじめ、3日の米国製造業受注、そして5日の米国ADP雇用統計、6日の米国非製造業雇用者数などの発表のほか、5日のECB理事会では政策金利引き下げが発表されるかが注目だ。

 日経平均は2カ月ぶりに一時9100円台を回復したものの、相場の本格反騰には出来高・売買代金の回復が重要な条件となる。当面は、3月高値1万0255円から6月安値8295円までの下げ幅の半値戻し水準9275円付近が上値のメドとなる一方、為替相場が円高に動いた場合には下値のメドとして、まずは200日移動平均線の8944円、次いで6月SQ値8613円が意識される水準となろう。

(「株式ウイークリー」編集長 本多 正典)

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