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【今週の相場&注目銘柄】やや波乱含みの展開、29日のECB3年物オペに注目、円安修正一服後の為替はどうなるか

 2月27日の東京市場で日経平均株価は、前週末比13円45銭安の9633円93銭と4営業日ぶりに反落。一方、TOPIXは835.25ポイントと同0.96ポイント上昇、こちらは4営業日続伸となった。東証1部の売買高は概算で24億9281万株。売買代金概算は約1兆4621億円だった。

 月曜日の日経平均は、前週末から朝方にかけて為替が一段と円安に振れたことを好感。一時9736円まであった。だが、その後は円安も一服して一進一退に。利益確定売りに加え、急ピッチでの上昇への警戒感、さらには売り方の買い戻し一巡感などから、終値では前週末比でマイナス、ほぼ安値引けとなった。

 東証1部の1674銘柄中、上昇銘柄数は793銘柄、下落は730銘柄。騰落レシオ(25日)は135.62と、依然過熱を示すとされる120を大きくこえている。業種別(33業種)では、16業種が上昇。上昇率首位はゴム製品で1.15%。以下、医薬品、紙・パルプなどの順となった。一方、下落率首位は鉱業でマイナス2.35%だった。

 個別銘柄では、中堅証券会社で目標株価引き上げのレポートが出たシンニッタン(6319)や、シロキ工業(7243)、ティラド(7236)など、自動車や建機関連にからむ部品株が上昇。また、大型株では出遅れ感の強かったキャノン(7751)なども続伸。一方、トヨタ自動車(7203)などは前場堅調だったものの、結局は前週末比変わらずで終了。株価は安値引けだった。

 会員向けの株式ウイークリー誌最新号(2月27日配信号)では、6銘柄中3柄が上昇、1銘柄が変わらず、2銘柄が下落だった。中でも業績好調、好配当、低PBRで注目した葵プロモーション(9607)は6円高の497円で取引を終えたが、ダイハツ工業などのCM制作を手がける優良企業。700円台の1株純資産から見ても、大きく上昇する余地があり、期待したい。既存の銘柄でも新年1月2日合併号で注目したヨンキュウ(9955)が先週に引き続き一時ストップ高となり、1386円まで買われる場面があった(注目時より一時2.4倍に上昇)。自動車部品や不動産などの銘柄だけでなく、27日はカメイ(8037)など復興系の銘柄も高値を更新しており、1月30日号までの過去9週分の平均上昇率は約28%となった。

 火曜日以降、週末までの日本株は、やや波乱含みの展開か。この原稿執筆時点では、為替はやや円高に振れている。売り方の買い戻しも一巡感が出ており、火曜日の日本株は調整も予想される。焦点はやはり29日に実施が予定されているECB(欧州中央銀行)の3年物オペだ。昨年末に欧州の金融機関に大量の資金供給がなされたオペは4890億ユーロにのぼり、「バズーカ砲」と呼ばれたが、引き続き市場の予想通りの結果(前回とほぼ同程度)となるかどうか。

 また、同日にはバーナンキ米FRB議長の下院金融サービス委員会での公聴会証言も予定されており、次回のFOMC(連邦公開市場委員会、3月13日)でのQE3(量的緩和第3弾)実施があるのかどうかをさぐる材料となりそうだ。さらに原油市場の動向にも注意が必要だ。特に欧米当局関連の2つのイベントが市場の期待を裏切るようだと、いったん調整が深くなる可能性もある。日本株を見る上での焦点はやはり為替だ。1ドル79円55銭という昨年10月末の為替介入後の円の安値を再び下回らなければ、中期での円安トレンド確認→日経平均も中期で上昇、という見方でいいはずだ。

(「株式ウイークリー」編集長 福井 純)

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