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失業率は4.4%、前月比0.2ポイント低下で減少に転じるも、若年層の労働市場からの退出に懸念【5月労働力調査、一般職業紹介状況】

 総務省統計局は29日、2012年5月分の労働力調査を発表した。完全失業率(季節調整値)は4.4%となり、前月比で0.2ポイントと低下した。4月は0.1ポイント上昇したものの減少に転じた。完全失業率は2011年9月の4.2%を底に悪化したが、ほぼ横ばい状態が続いていた。

 

 ただ、総務省統計局では「若年層の男性を中心に、就労をあきらめ、一時的な退出で非労働力人口に流れた面があり、状況は良いとはいえない。雇用情勢は一進一退の状況が続いている」としている。

 季節調整値の内訳を見ると、完全失業者数は289万人で、前月比で10万人減少した。リストラなど、「非自発的な離職による者」は前月に比べて2万人減少し、「自発的な離職による者」は7万人減少した。雇用者数は前月比9万人減の5472万人となった。

 非労働力人口は4556万人で前月比9万人増加した。就業者数は6245万人で同10万人減少した。これは引き続き、団塊世代が65歳になり、労働市場からの退出が続いているため。男女別に見ると、女性の非労働力人口は前月比1万人の増加で2978万人、男性は10万人増加し、1580万人となっている。

 原数値で発表されている産業別の就業者数の増減を見ると、製造業、運輸業・郵便業で前年同月比17万人ずつ減り、宿泊・飲食サービス業も同13万人減となった。とくに、製造業では「電子デバイス・集積回路関連で11万人の減少、生産用機械で6万人の減少の一方、輸送用機械では、5万人の増加となっている」(総務省統計局)という。

 引き続き増加している業種は医療・福祉で同18万人が増加している。他に、建設業、サービス業もこのところ前年同月比でプラスとなっている。

 製造業や卸売業・小売業は昨年9月以降、宿泊業・飲食サービス業は11年3月以降マイナスが続いている。

 一方、厚生労働省が同日に発表した一般職業紹介状況(公共職業安定所、いわゆるハローワークにおける求人、求職、就職の状況)によると、5月の有効求人倍率は0.81倍(季節調整値)で、前月を0.02ポイント上回った。新規求人倍率は1.35倍となり、前月を0.07ポイント上回った。新規求人(原数値)は前年同月比で24.5%の増加。産業別に見ると、宿泊業・飲食サービス業で34.7%増、サービス業(他に分類されないもの)で30.9%増、生活関連サービス業・娯楽業などで29.3%増などとなった。

(大崎明子 =東洋経済オンライン)

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