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米上院が債務上限引き上げ可決、下院も承認へ

[ワシントン 16日 ロイター] - 米上院は16日、債務上限引き上げ、政府機関を再開するための暫定予算を盛り込んだ法案を可決した。法案は下院に送付され可決される見通し。

 ただ法案可決は暫定的な解決に過ぎず、根本的な問題解決ではない。

 今回の可決により、政府資金は来年1月15日まで手当てされ、連邦債務の上限は2月7日まで引き上げられるが、年明け早々に再び政府機関閉鎖の危機に直面する可能性がある。

 上院採決では賛成が81票、反対が18票だった。ベイナー下院議長は、共和党が法案可決を阻止することはないとしており、下院でも可決される見込み。オバマ大統領は「不確実性という雲を企業や国民から取り除き始めることができる。われわれは、危機対応に長時間を費やす習慣から脱却しなければならない」と述べ、法案が手元に届き次第直ちに署名する意向を示した。

 暫定予算の不成立により米政府機関は10月1日から一部閉鎖され、多くの職員が自宅待機を余儀なくされた。政府機関の完全再開には数日を要する見込み。

 債務上限引き上げは2月7日までとなっているが、財務省の措置により暫定的にこれ以降の借り入れも可能となる。

 法案の議会通過は、歳出と社会保障をめぐる共和党とホワイトハウスの対立の、一時的休戦と位置付けられる。対立により米国の意思決定や政府の基本機能は度々機能不全に陥り、同盟国や最大債権国である中国をはじめ各国に懸念が広がった。財務省は、こうした状況は安全な投資先かつ安定した金融センターとしての米国の評価を損なうリスクがあると警告していた。

 上院での民主・共和両党による合意は、オバマ大統領の勝利であり共和党の敗北を意味する。大統領は、医療保険制度改革法(オバマケア)修正に向けた交渉を断固として受け付けず、共和党は国民からの強い批判に直面する結果となった。

 今のところ、求心力低下が指摘されているベイナー議長のリーダーシップが脅かされる兆候はみられない。議長は午後の共和党の会合で拍手喝采を受けており、一般議員の間で存在感を強めたとの見方もある。

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