10万円で買える!長期保有もOKな優待銘柄はこれ

2月は8社、3月は37社

会社四季報オンライン編集部
2016年12月29日
株主優待は航空会社や鉄道会社の優待券、飲食店の食事券などが個人投資家に人気が高い。その他にも自社商品の詰め合わせやオリジナルグッズ、クオカードなどの金券など種類は多岐にわたる(撮影:尾形文繁)

 投資先から送られてくる株主優待は個人投資家のひそかな楽しみだ。不思議なことに、スイングトレードが基本の投資家でも、何銘柄かは「株主優待目的」で手元に残すケースもあるようだ。

 年が明ければNISA(少額投資非課税制度)で投資できる金額の上限が120万円に戻る。NISAを活用した投資の場合、保有期間が長くなるケースが多くなるが、銘柄選別を怠ると節税効果以上の損失を出してしまう可能性もある。

 そこで今回は、長期保有にピッタリな10万円以下で買える株主優待銘柄を探してみた。

株主優待目的で注意すべきコト

 まずは株主優待目的で銘柄を選ぶ時、あるいは買った後に注意すべき点からおさらいしておこう。

株主優待は会社の業績が悪化すると内容を縮小したり、制度自体を中止する場合もある

 楽しみにしていた株主優待がなくなったり、もらえるものが減ってしまってはせっかくの楽しみが台なしだ。優待目的といえども投資である以上、業績のチェックは欠かせない。

優待内容を見て、活用できるかどうかをじっくり判断しよう

 関西に住んでいる人が、関東地盤のスーパーの割引優待券をもらっても使う機会は限られる。活用できない優待品の場合、ネットオークションや金券ショップなどで現金化しやすいかなどを確認しておくこと。もらった後に後悔しても遅い。

もらえる優待内容以上に値上がりした時は、売ることも選択肢に

 人気の高い株主優待銘柄は、権利確定日の1~2カ月前から株価がジリ高することがある。値上がり益が優待内容よりも大きくなれば株主優待に固執せず、タイミングを見て利益確定するのも一法だ。

長期保有にメリットありの優待を見逃すな

 長期保有していると優待内容が充実する会社がある。チェックする際には見落とさないように注意したい。

 表は2月と3月に株主優待の権利確定日が到来する銘柄を月ごとに並べたものだ。どの銘柄も10万円以下で買えるので銘柄の分散も容易だ。業績的には、前期、今期、来期が増益で、自己資本比率が20%以上の銘柄に限定したので、業績悪化による優待内容の縮小リスクは小さく、長期保有にピッタリの銘柄ばかり。

 「優待利回り」は、株主優待がおトクかどうかを数値化したもので、高い利回りほど充実していることを示す。1売買単位を保有している場合にもらえる優待品を金額換算して株価でその金額を割って、利回りをはじき出している。なお、優待利回りがない銘柄でも、10%割引優待券など家計が助かる優待券もあるので数値がないからと飛ばしてしまうのは避けたほうが賢明だ。

■2月権利確定の8銘柄
コード 社名 業種 優待内容 優待
利回り
(%)
配当
利回り
(%)
必要
資金
(万円)
2300 きょくとう クリーニング クリーニング無料券等 1.70 1.87 5.89
2686 ジーフット 靴・バッグ小売り 買物券 2.55 2.55 7.83
3063 ジェイグループHD 居酒屋 食事券 4.95 0.37 8.08
3606 レナウン アパレル 優待セール招待等 - 0.00 1.21
3608 TSIHLD アパレル 買物割引券 - 2.43 7.21
4745 東京個別指導学院 学習塾・教育事業 受講料割引券 2.73 3.55 7.32
4842 USEN コンテンツ配信 自社サービス無料等 - 0.78 3.84
8175 ベスト電器 家電量販店 買物割引券 31.45 0.63 1.59
※株価は12月14日時点
■3月権利確定の37銘柄
コード 社名 業種 優待内容 優待
利回り
(%)
配当
利回り
(%)
必要
資金
(万円)
2464 ビジネス・ブレーク 社員教育 受講料割引 - 1.96 4.08
2907 あじかん 食品 自社製品 1.06 1.28 9.41
2924 イフジ産業 食品素材 たまごギフト券 1.09 2.90 5.52
3032 ゴルフ・ドゥ スポーツ用品小売り 買物割引券 - 0.00 2.25
3232 三重交通グループH 不動産賃貸 買物割引カード等 - 1.78 3.94
3289 東急不動産HLD 総合不動産 宿泊割引券等 - 1.83 7.10
3710 ジョルダン コンテンツ配信 サービス利用権 - 1.57 8.26
3778 さくらインタネット データセンター運営 クオカード 1.06 0.27 9.43
4318 クイック 求人情報・人材紹介 クオカード等 0.50 2.91 9.98
4319 TAC 各種学校 受講割引券 - 1.79 2.24
4678 秀英予備校 学習塾・教育事業 図書カード 2.49 2.99 4.01
4718 早稲田アカデミー 学習塾・教育事業 クオカード 1.01 3.03 9.90
4765 モーニングスター 金融情報提供 自社ウェブ新聞等 8.54 2.32 3.23
4977 新田ゼラチン 食品素材 買物優待券等 1.39 1.66 7.22
4999 セメダイン 粘着・接着素材 自社製品等 0.59 1.98 5.05
5121 藤倉ゴム工業 産業用ゴム製品 通信販売割引等 - 1.73 6.92
6089 ウィルグループ 人材派遣・請負 クオカード 0.84 1.68 5.96
6786 RVH LSI・IC開発 脱毛チケット等 4.44 0.00 9.00
7416 はるやま商事 紳士服小売り 買物割引券等 - 1.83 8.46
7438 コンドーテック 建設資材販売 おこめ券 - 2.74 8.39
7494 コナカ 紳士服小売り 買物割引券 - 3.36 5.96
7635 杉田エース 住宅資材・設備卸売り 自社取扱商品 - 3.01 8.31
7775 大研医器 医療機器・器具 クオカード 1.23 1.96 8.15
7840 フランスベッドHD 介護医療用具 買物券等 5.50 2.75 9.09
7872 Asmeエステール 宝飾品 買物券等 0.70 3.38 7.10
7918 ヴィア・HLD レストラン 飲食券 5.22 0.52 9.57
8285 三谷産業 化学品商社 陶磁器製品等 4.32 1.73 3.47
8291 日産東京販売HLD 自動車ディーラー クオカード 1.53 2.14 3.27
8848 レオパレス21 住宅賃貸・管理 ホテル宿泊無料券等 - 3.61 6.09
8881 日神不動産 マンション分譲 不動産販売割引券等 7.33 2.20 5.46
9059 カンダHLD 陸運 図書カード 1.08 2.16 9.28
9322 川西倉庫 倉庫 クオカード 2.00 1.20 10.00
9760 進学会 学習塾・教育事業 優待券 5.56 2.78 5.40
9831 ヤマダ電機 家電量販店 買物割引券 4.74 2.53 6.33
9959 アシードHLD 飲料・食品小売り クオカード 0.75 1.19 6.70
9969 ショクブン 食材宅配 自社取扱商品 - 2.40 4.99
9997 ベルーナ 通販 買物券及び宿泊券 3.14 1.97 6.36
※株価は12月14日時点

 最後に表の中から、独断と偏見で編集部おススメの注目銘柄を選んでみた。各社の株主優待を吟味するのは、カタログショッピングをしているようで思いのほか楽しい。表の優待内容をクリックすると詳細な優待内容ページにジャンプするので、じっくりチェックしてみよう。

東急不動産ホールディングス(3289)

 東急電鉄系で総合不動産大手の一角。賃貸から分譲、リゾート開発まで事業内容は多彩。主力はビルや商業施設の賃貸で、全利益の大半を占める。小売りの東急ハンズなどを子会社に持つ。

 事業内容と同様に、優待内容も多彩だ。優待券を使うと子会社が運営する「ハーヴェスト」に泊まれる。「ハーヴェスト」は全国に展開する会員制リゾートホテル。通常は会員権がないと利用できないこのホテルが、優待券で年1回利用できるのだ。毎年、全国各地にあるホテルを訪ねながら、優雅なひと時を過ごすのも。

■優待データ
リゾートホテル宿泊優待券1枚、宿泊優待共通券2枚、スポーツ優待共通券2枚

レナウン(3606)

 総合アパレルの老舗。創業は1902年だが、婦人服レナウンと紳士服ダーバンが2004年に経営統合した。06年の合併で新生レナウンとなったが、苦戦続きで10年に第三者割当増資を実施。中国紡績企業の山東如意が筆頭株主となり、13年に同社の子会社となった。今2017年2月期の営業利益は6億の黒字予想。

 株主優待は、東京と大阪で株主向けに半年ごとに開催する特別奉仕会「花と実の会」への招待だ。同社商品を愛用しているならばこの優待の価値は高いだろう。株主になるための必要資金は1万円強。奉仕会に参加すれば元は簡単に取れそうだ。

■優待データ
「特別奉仕会」招待、自社オンラインショップ優待割引

モーニングスター(4765)

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3カ月無料で使えるようになる「株式新聞」Web

 1998年に米国モーニングスター社とSBIグループの合弁で発足。2007年に株式新聞社、12年には中国情報サイトのサーチナと投資信託会社のSBIアセットマネジメントを買収して事業領域を広げてきた。収益源は金融会社への投信データ販売、ウェブ広告収入、投信委託報酬が3本柱。

 1949年創刊の日本最大の証券専門紙「株式新聞」のウェブ版を3カ月間無料で利用できる、投資家にもってこいの優待内容だ。優待利回りが高いことに加えて、潤沢なキャッシュを基に配当を連続で増配中なのも注目点。

■優待データ
自社発行「株式新聞」ウェブ版無料クーポン(3カ月分)、2759円相当の自社関連会社商品(サプリメント)引換券1枚、自社関連会社商品(サプリメント・化粧品)割引券(50%割引)1枚
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