調整はまだ不十分、1万8000円割れで打診買い?

新興市場の底打ち判断は、「そーせい」に注目

横山 利香
2017年04月13日

 日経平均株価は下値支持線にそった株価下落が続いていて、4月13日には一時1万8304円の安値をつけました。3月2日につけた高値1万9668円から7%の下落幅で、ぼちぼち投げ売りが出てきたというところでしょうか。

 それにしても、前回地政学的リスクが高まっているのが不穏だと懸念していましたが、米国がシリアにミサイル攻撃を行ったことで現実となってきています。過去の共和党政権を振り返るとそういう出来事があったので、可能性はあるかもしれないと想定していました。

 おかげで、ドル・円相場では引き続きドルが売られています。リスク回避的に円が買われ、かつ米国債が買われて利回りが低下し、そしてまた円が買われるという流れなのでしょうか。地政学的リスクもありますが、トランプ大統領の政策が実現できず、民主党政権が経済を押し上げてきた効果も徐々に賞味期限が切れるでしょう。そうしたことを織り込み始めているのかもしれません。

 個人的には、地政学的リスクが高まるかもしれないと金先物を購入していました。ただドルが円に対して弱いため、円ベースでの利益は相殺されてしまっているのは残念です。

 日経平均株価の今後の動きについては、いまだ暴落といえる下げではないと分析しています。短期的な暴落水準まであと数百円で、一瞬でも1万8000円を割り込みそうな地合いになれば下値拾いの好機と考えています。不測の事態ですから、様子を見ながら日経平均株価の妥当な株価水準を考えていきたいと考えています。

 また、新興市場についても、地合い悪化の余波を受けています。東証マザーズ指数は1000ポイントを割り込んできましたし、ジャスダック平均も東証2部指数も下落しています。東証マザーズ指数については、長らく下落基調が続いているそーせいグループ(4565)が指数構成で比重が大きいですから、同社の株価動向次第でしょう。

 同社の株価は現在、2万6180円の高値から半値以下の水準となりました。株価チャートを分析する限りでは、いよいよ最後の仕上げに向かっているような形状だとも言えますので、投げ売り待ちなのかもしれません。

 なお、大半の銘柄を売却していましたが、残している銘柄もあり、その一つがユーザベース(3966)でした。株価チャートを見る限りでは上に跳ねる可能性もあると思って耐えていたところ、11日に4690円の高値を更新しました。その後は地合いに引きずられて下げてしまいました。なかなか癖のある動きで判断に迷うところではあります。

 2017年はIT関連の銘柄が注目を集める可能性が高いとしつこく考えています。「上にいっちゃったー」と見ていた銘柄の多くの株価が値下がりしていますから、いまのうちに選別を行っておきたいところです。ただ、不測の事態が発生していますから、安易に拾えば高値づかみになる可能性もありそうです。心配であれば底を打ってから拾っても遅くはないでしょう。

(毎週木曜日に掲載)

横山利香
ファイナンシャルプランナー。出版社を経て独立。現在はテクニカルアナリストとしても活躍。投資・マネー雑誌を中心に執筆・講演活動も行っている。投資ブログ「FP横山利香のトレード日記」も執筆中。
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